HUAWEI P9/P9 Plusは、ライカ製のダブルレンズと、モノクロとカラー(RBG)の2つの画像センサーを搭載し、それらが捉えた情報を組み合わせて、デジタル一眼に匹敵するかのような写真表現を実現していた。P10/P10 Plusも、それを踏襲しているが、P9/P9 Plusでは1200万画素×2だった画像センサーが、モノクロは2000万画素、カラーは1200万画素になり、光をより効率よく取り込めるように進化している。その結果、暗い場所や夜景での描写力が向上したこともアピール。モノクロで撮る楽しさも向上しているようだ。
機能面では、新たに“ライカ”スタイルのポートレートモードを搭載。オンにするだけで、人物の顔の特徴を解析し、明るく立体的に撮れるという。iPhoneとの作例比較も投影され、ライカの優位性をアピールしていた。
インカメラがライカになったことも、新モデルの大きな特徴だ。有効画素数は前モデルと同じ800万画素だが、F1.9の明るいレンズを採用し、2倍の明るさの新しいセンサーを搭載。リチャード氏は「これまでで最高のセルフィーカメラ」と自信を示した。
発表会後のハンズオン会場で、実際にカメラの使い勝手を試してみた。撮影モードの切り替えなどは前モデルP9と同様で、切り替えもスピーディ。撮影後でもピントを合わせる位置やぼけを調整できる「ワイドアパーチャ」機能も健在。前モデルでは、何気ない風景をアーティスティックに撮るなど、主に風景写真で“ライカらしさ”を楽しめたが、新モデルではセルフィーも含め、人物写真でもひと味違う画作りができそうな印象を受けた。
なお、HUAWEI P10 Plusは「世界初の4.5G LTEに対応するスマートフォン」とHuaweiは紹介。端末と基地局側の双方に4つのアンテナを備える4×4 MIMO技術により、高速化(理論値で下り最大600Mbps)を実現することも発表された。
ほかに、プロセッサに「Kirin 960」を採用し、パフォーマンスを向上させたことや、バッテリー持ちの良さもアピール。20もの4Gの周波数帯に対応し、デュアルSIMに対応することも発表された。ただし、発表会に参加した記者全体にプレゼントされた評価用の端末には、同じP10でも複数の型番があり、SIMが1枚しか挿せない機種もあることも確認済み。発売する国によって仕様が異なる可能性があると考えておくべきだろう。
なお、HUAWEI P10/P10 Plusは3月発売。一次発売国に、日本の名前はなかったが、おそらくP10が発売されるのは間違いないだろう。P10 Plusの発売の可能性についても、今後Huaweiにインタビューする機会などに明らかになればお伝えする。ちなみに、欧州での価格は、HUAWEI P10(メモリが4GBでストレージが64GB)が649ユーロ(約7万6800円)、HUAWEI P10 Plusは、メモリが4GBでストレージが64GBのモデルが699ユーロ(約8万2700円)、メモリが6GBでストレージが128GBの最上位モデルが799ユーロ(約9万4600円)と案内された。
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