既報の通り、Samsung Electronicsは3月29日(米国東海岸時間)、Androidスマートフォン「Galaxy S8」「Galaxy S8+」とVRカメラ「Gear 360」の新モデル(SM-R210)を発表した。Galaxy S8/S8+については、世界最速の国・地域では4月21日(現地時間)に発売される。
現行の「Galaxy S7 edge」やGear 360(SM-C200)が日本市場でも浸透していることを踏まえると、Galaxy S8/S8+や新型Gear 360も何らかの形で日本に上陸することは十分に考えられる。
この記事では、米国・ニューヨークで開催された「Galaxy Unpacked 2017」において展示されたGalaxy S8/S8 edgeの実機レポートをお伝えする。
Galaxy S8/S8+は、いずれも左右の端部が湾曲する「エッジスクリーン」となっており、「Galaxy S6」「Galaxy S7(日本未発売)」のような通常画面モデルは用意していない。速報記事にもある通り、「サイズ」と「バッテリー容量」以外の基本仕様はS8とS8+と共通だ。
Samsungが「Infinity Display」と名付けた1440×2960ピクセルのSuper AMOLED(有機EL)ディスプレイは、画面の四隅が丸みを帯びている。画面のアスペクト比を9:18.5にしたのは「映画でよく用いられる21:9の映像を見る際に黒帯(非表示領域)を最小限に抑えられ、16:9の映像も違和感なく見られるから」(説明員)だ。
画面の四隅が丸いことが気になる人もいると思うが、実際に見てみると、それほど気にはならない。これはこれで良いものだ。
ボディーサイズはS8が68.1(幅)×148.9(高さ)×8(奥行き)mm、S8+が73.4(幅)×159.5(高さ)×8.1(奥行き)mmとなる。「Galaxy S7 edge」のサイズが72.6(幅)×150.9(高さ)×7.9(奥行き)mmであることを考えると、正面から見たサイズ感は「S8とS8+の間にS7 edge」となる。
手に取ってみると、S8もS8+いずれもS7 edgeよりも持ちやすく感じる。これは、「エッジをS7 edgeからさらに改善した成果」(説明員)だそうだ。
Android端末の操作でよく使うキーは、一般に「ナビゲーションキー」と呼ばれている。Android 4.0以降、このキーは「戻る」「ホーム」「タスク(履歴)」の順で「ナビゲーションバー」として画面内に表示することが標準となっている。
それに対し、従来のGalaxyシリーズでは、ごく一部の例外を除いてナビゲーションバーを採用せず、ボタン式のホームキーとタッチセンサー式の戻るキー・履歴キーを画面外に設置している。
他社のAndroid端末からの乗り換え(あるいは併用)を考える場合、ナビゲーションキーが画面外に出るだけならそれほど違和感はない。しかし、Galaxyシリーズでは戻るキーとタスクキーの位置関係が一般的なAndroid端末と逆になっており、他社端末からの乗り換え・併用に当たって「ハードル」となることがある。
今回登場したGalaxy S8/S8+では、Infinity Display採用による高さの増大を抑制するために、画面内にナビゲーションキーを移動した。つまり、ナビゲーションバーを採用したのだ。
キーは従来のGalaxyシリーズと同じ「タスク」「ホーム」「戻る」の順に並ぶが、設定を変更すれば一般的なAndroid端末と同じ「戻る」「ホーム」「タスク」の順にもできる。「Galaxyシリーズが欲しいけれど、ナビゲーションキーの配列がなぁ……」と思っていた人にとっては間違いなく朗報だ。
S8/S8+のナビゲーションバーは、単にナビゲーションキーを画面内に移しただけではない。ホームキーの部分に感圧センサーを仕込んであり、ある程度の強さで押し込まないと反応しない設定も可能だ。また、ナビゲーションバーの配色変更機能も備えている。
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