既報の通り、ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下「ソニーモバイル」)は4月20日、Android 7.0を搭載する単焦点プロジェクター「Xperia Touch G1109」の日本投入を発表した。
2016年2月のコンセプトモデル「Xperia Projector」発表からおよそ1年2カ月。コンセプトモデルから名前を改めた「Xperia Touch」は、一体に何を目的として世に出るのだろうか。
2016年2月に発表した「Xperia Xシリーズ」以降、ソニーモバイルはXperiaのブランドを「スマートフォンやタブレットのブランド」から「コミュニケーションツールのブランド」として再定義している。これは、「コミュニケーションデバイスを、より高い知能と機能を持った、人間の能力を拡張するツールへ進化させる」(伊藤博史スマートプロダクト部門副部門長)というソニーモバイルのビジョンを具現化するためだ。
新しいXperiaブランドでは、「スマートフォンの次につながるような新しいコミュニケーション体験を提供する」(伊藤氏)べく、「人と人」「人と家族」「人とモノ」をつなぐスマートプロダクトにも注力している。
第1弾のBluetoothヘッドセット「Xperia Ear」は、音声エージェント機能を搭載することでスマホの画面を見る時間を減らし、「人と人」とのコミュニケーションを円滑にすることを志向している。
今回第2弾として登場するXperia Touchは、「家族といるときに集まってインターネットのコンテンツを囲んで笑い合う」(伊藤氏)ことで、「人と家族」のコミュニケーションを円滑化する意図で開発された。
家族全員が集まって、インターネット上の動画や写真を楽しんだり、Google Playでダウンロードしたゲームを楽しんだりすることで、新しい「家族団らん」の形を提案しようとしているのだ。
あとは「人とモノ」をつなぐスマートプロダクトが出れば、Xperiaブランドが志向する3つのコミュニケーション領域を全て網羅することになるが「具体的に発表できることはまだない」(関係者)という。
Xperiaのスマートプロダクトを支えるのは、ソニーが持つ先端技術だ。
Xperia Touchの短焦点プロジェクターは、ソニーが独自開発した超短焦点レンズ、液晶ディスプレイデバイス「SXRD」とレーザーエンジンを組み合わせることで実現している。また、壁面と机面といった照射面の切り替えにおいては、加速度センサーを活用している。
また、タッチ操作は本体から照射した赤外線とイメージセンサーを使って検出している。検出時のフレームレートは60fpsで、最大で10点のマルチタッチに対応している。タッチレスポンスはコンセプト展示時から大幅にチューニングされており、動きの激しいゲームでもそこそこ楽しめるレベルになった。
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