Galaxy S8+には“最先端”の中身が詰まっていた:バラして見ずにはいられない(2/2 ページ)

» 2017年08月03日 11時07分 公開
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ノイズ対策は5Gへの布石?

 International Microwave Symposiumでは、2020年以降に商用サービス開始といわれる第5世代通信規格(5G)回路ブロック図が示された。プロセッサは1つであるものの、そこからアンテナまでの回路は、5G専用線を設ける必要があることが示された。周波数が上がるため、ノイズ対策も必要になる。従来のノイズ対策は、電子部品に金属のフタをかぶせるものであった。

 Galaxy S8+の大部分は同様の手法であったが、一部でシートによるノイズ対策が行われている。これはスマートフォンの薄型化にも有効といわれている。メーカーは不明だが、材料で世界の先端を走っている日本メーカー製である可能性が高いと思われる。5Gになってもスマートフォンの外観やサービスは変わらないかもしれないが、高周波に対応するため求められる材料は激変するといわれ、優秀な材料技術を多く持つ日本メーカーに追い風といえるだろう。

バッテリー問題のその後

 2016年8月に発売されたGalaxy Note7は、度重なるバッテリー問題に悩まされ、製品回収と販売中止に追い込まれた。2016年春に発売されたGalaxy S7(日本未発売)とGalaxy S7 edgeにはSamsung SDI製とTDKの子会社Amperex Technology Limited (ATL)のバッテリーが併用されており、Galaxy Note7も同様だったと思われる。

 2017年1月にSamsungは報告書を公表し、電解液を遮へいする「セパレータ」と呼ばれる部材に損傷があったと述べた(関連記事)。しかしこの報告書のリリース後も、さまざまな情報が飛び交っているのが実情だ。

 Galaxy S8とS8+は、韓国版、日本版、米国版、欧州版など累計5台を分解したが、使用されていたバッテリーはいずれもSamsung SDI製であった。これをもって結論づけることはできないが、Note7のバッテリー問題の原因と無関係ではなさそうだ。

Galaxy S8+ Galaxy S8とS8+の合計5台を調査。バッテリーは全てSamsung SDI製であった

次期Galaxy Sはどうなる?

 間もなく発表が予想される「Galaxy Note8」は、デュアルカメラの採用、メインメモリ6GBへ増量、指紋センサーをディスプレイ面に埋め込むなどの変化が予想されている。また、これまでGalaxy Sシリーズに心拍センサーを搭載していたSamsungの意図が分かるかもしれない。2018年の「Galaxy S9」にはヘルスケア機能が多く搭載されるとの予想があり、心拍、血圧、血糖値、呼気などさまざまな健康データのハブステーションになるかもしれない。

業界のベンチマーク=Samsung

 自動車業界のベンチマーク標準はフォルクスワーゲンといわれている。これが比較調査の中央値となるのだ。スマートフォン業界において、Samsungはまさにこのような立場にある。約10万円のハイエンド機から数千円のエントリー機までバラエティー豊かな製品群を抱え、スマートフォン市場での世界シェアは2割以上でダントツの1位。

 新機能や新部品をいち早く搭載することに積極的で、Samsung製品を調べれば、最新の、また他のスマートフォンメーカーが追随する技術を効率よく調べられる。これからもスマートフォン市場におけるSamsungの存在感は増していくだろう。

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