既報の通り、KDDIは9月22日に「au SHINJUKU」(東京都新宿区)で「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」の発売イベントを開催した。
イベント終了後、同社の田中孝司社長が報道関係者との囲み取材に応じた。この記事では、主なやりとりを一部順不同に紹介する。
―― 予約状況はどうか。
田中社長 ご存じの通り、今年(2017年)のiPhoneは「8/8 Plus」と「X」があり、(発売時期が)分かれている。予想としてはXが多いと思っていたが、8/8 Plusもそれなりに(予約が)来ている感じだ。
―― (端末の)供給状況はどうか。
田中社長 これからだ。大丈夫じゃないかと思っている。
―― Xは「品薄になるかもしれない」という観測もあるが。
田中社長 Xはこれからなので、まだ情報が来ていない。8は大丈夫だと思う。
―― 8と8 Plusの予約比率はどうか。
田中社長 昨年(2016年)の「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」の比率とほぼ同じだ。もう少し正確にいうと、段々とPlus(の比率)が増えてきている状況ではある。でも、こっち(iPhone 8)の方が多いことには変わりない。
―― その比率をもう少し具体的に教えてもらえないか。
田中社長 すいません(非開示)。
―― 昨年、予想外に過去最高の予約を集めたという話があったと思う。それと比べて、今年の「X待ち」による予約の落ち込みはどの程度あるのか。
田中社長 (予約数の)半分以上はXだろうとは思っていて、案の定そのような感じになりそうだ。
―― 田中社長が考えるiPhone 8/8 Plusの魅力を教えてほしい。
田中社長 完成度が高いことだと思う。
iPhone Xは「新しもの好き」の人が(予約を)シフトするので、割合的には高いとは思うが、商戦期の後ろの方に行くほど8や8 Plusの販売比率が高まると思う。
あとは非接触充電に対応していることが意外と便利。細かい所の改善も良く分かる。
―― Androidでも非接触充電に対応する機種を増やすのか。
田中社長 それは考えないといけないことだと思う。何となくだが、時代はそっち(非接触充電)に行くと考えている。
―― iPhone 8/8 Plus/Xがauの3G(CDMA 1X/CDMA 1X WIN)に対応していないことが一部で話題となっている。4G LTEのネットワークは万全か。
田中社長 現行のAndroidスマートフォンには3Gを搭載していない(※)。2014年冬モデルから3G非対応(VoLTE専用)機種を投入し始めたが、約3年ほど経過した現在では1000万台弱がVoLTEオンリーになっている。なので、3G非対応となったことはそこまで心配していない。今回iPhoneと合わせて発売する「Apple Watch 3 Series 3」のGPS + Celluarモデルも(auでは)LTEオンリーとなる。
VoLTE対応のiPhoneなら、ワイドボイス(高音質通話)でよりクリアに通話できる。ムリをして3Gを入れる必要はない、というのが本音だ。皆さん(3G非対応であることに)思った以上にビックリしていて、そのことに驚いたぐらいだ。
※ 主に「au世界サービス(国際ローミング)」で利用するため、一部のAndroidタブレットを除いて「W-CDMA(UMTS)」という3G規格には対応している。そのため、SIMロック解除対応機種ではロック解除によって(周波数帯の整合性はさておき)NTTドコモやソフトバンクのネットワークにも対応できる
―― Apple Watchはいかがですか。
田中社長 大いに期待している。米国では結構立ちあがってきているが、日本でもそろそろ立ちあがるのではないかと思っている。
iPhoneを忘れた時に、Watchだけでもあると助かることはだいぶ大きいと思う。自分も会議中はWatchだけで済ませることも多い。
―― Apple Watch Series 3に合わせて「ナンバーシェア」を開始したが、月額350円の料金は、どうしても必要なのか。
田中社長 (Watchでも)電波利用料を払わないといけないので(必要だ)。350円という金額は、ある意味でアフォーダブル(手頃)だと思っている。他社が500円という値付けをしたことには正直驚いたが。
(iPhoneと)両方あったら新しい使い方ができるので、日本でもApple Watchが盛り上がることを期待している。
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