申込数は「想定通り」、内容には「賛否両論あった」 IIJmio「コミコミセット」の狙いMVNOに聞く(3/3 ページ)

» 2017年10月06日 11時45分 公開
[石野純也ITmedia]
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個性派スマホを売る波を作っている

―― IIJさんは回線の会社というイメージですが、端末の取り扱い数も、実はかなり多いですね。

堂前氏 基本は回線の会社でそちらがメインですが、端末数もものすごく増えています。ある程度大きくなり、小売りのところでご協力いただいているので、端末は端末として増やしていきたいと考えています。キャリア(MNO)さんの取り扱いが減っているので、むしろのうちの方が多いぐらいになっているのではないでしょうか(笑)。

―― ユーザーとしても、きちんとIIJmioで使えることが分かった上で買えるのは、安心感につながると思います。

堂前氏 そうですね。ただ、端末が増えていて選びにくいという声もあります。コミコミセットのようなものを出しながら、一方では選べるという形になっていくのではないでしょうか。

―― 多いのもそうですが、IIJmioのラインアップには「GRANBEAT」があったり、「CAT S40」があったりで、割と“変態端末”も多い印象があります。

堂前氏 永野という者が担当していて、彼がガジェット好きというのもありますが、同じ端末を扱っていても面白くないという考えがあります。(SIMロックフリー端末を売る)MVNOは、どうしても同じラインアップになりがちなので、あえてそういうものを入れています。

今井氏 もう少し高尚に言うと(笑)、リテラシーが高く、多少の端末では満足できないというお客さまがいるからです。われわれのサイトに来ていただいたときに、満足できる面白いものが売っているというように成長にさせていきたいですね。その一端として、個性派スマホを売る波を作っています。また、店舗がないと触れない、どういう機種か分からないということがあるので、独自の記事を掲載して、レビューも入れています。

取材を終えて:正式プラン化は時間の問題か

 いわゆる“格安スマホ市場”でY!mobileが躍進している様子を見ると、MVNOに求められるサービスのニーズが変わりつつあることが分かる。コミコミセットは、やはりこうした市場の変化に対応するために生まれたキャンペーンのようだ。現時点ではキャンペーンという位置付けだが、インタビューでの回答を見る限り、正式プラン化を念頭に置いた検討を進めていることがうかがえる。

 一方で、プラスワン・マーケティングのMVNO部門を買収する楽天は、セットプランをあえてやめ、料金だけでY!mobileに対抗する手を打ってきた。どちらが正解かはまだ分からないが、MVNOの新規加入者が徐々に減っている中、各社とも、試行錯誤を繰り返している。他のMVNOの中にも、こうした動きに追随するところが出てくるかもしれない。

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