ホームボタンがなくなって、UI(ユーザーインタフェース)が大きく変わった「iPhone X」。その影響で、物理キーを使った操作法も変更されている。
まず電源オフ。え……電源キーの長押しじゃないの? と思われるだろうが、iPhone Xの場合、電源キーを長押しすると、Siriが起動する。これまではホームボタンの長押しで起動できたSiriだが、Xではホームボタンがなくなったため、起動するためのキーが電源キーに変更されたというわけだ。
では電源のオフはどうするかというと、電源キーとボリュームキーの上下どちらかを同時に押せばよい。「スライドで電源をオフ」のバーが表示されるので、これを右にスワイプすると電源が切れる。
なお、電源キーからSiriを呼び出す設定は「設定」→「Siriと検索」→「サイドボタンを押してSiriを使用」からオフにできるが、オフにしても、電源キー単独では電源は切れない。
電源キーとボリュームキーは片手でも同時押しはできるが、ちょっと不便になったことは否めない。
電源をオンにするときは、従来と同じく、電源キーだけを長押しすればよい。
iPhoneでスクリーンショットを撮るには、これまでは電源キーとホームボタンを同時に押せばよかったが、ホームボタンのないiPhone Xでは、電源キーとボリュームキー(上)を同時に押す方法に変更されている。マナーモード中ならシャッター音が鳴らない仕様はこれまでと同じだ。
ちなみに電源キーとボリュームキー(下)を同時に押してもスクリーンショットは撮れない。
【訂正:11月5日 初出時に、スクリーンショットの方法をホームボタンとボリュームキー(上)の同時押しとしていましたが、正しくは電源キーとボリュームキー(上)の同時押しです。おわびして訂正いたします】
iPhoneの挙動が不安定なときに利用する「強制再起動」の方法は、iPhone 8/8 PlusとXで変更された。ボリュームキー(上)→(下)の順に押し、最後に電源キーを長押ししてAppleロゴが表示されればOK。
これまでは、iPhone 7/7 Plusでは電源キーとボリュームキー(下)を同時に長押し、iPhone 6s/6s Plus以前は電源キーとホームボタンを同時に長押しという操作法だった。
強制再起動は、iPhone 8/8 Plusユーザーにとっては変わらないが、iPhone 7/7 Plus以前のユーザーにとっては変更される。
視覚サポートやショートカット操作などのさまざまな設定を含む「アクセシビリティ」のショートカットは、従来はホームボタンのトリプルクリックで呼び出せたが、iPhone Xでは電源キーに変更された。ショートカットに入れられる「AssistiveTouch」に「ホーム」を設定しておけば、疑似的にホームボタンを利用できる。ホームボタンが恋しい人は、この設定を利用するのも手だ。
ただしサイドキーのトリプルクリックは、電源キーのトリプルクリックよりも少々押しにくい。コツをつかむのに時間がかかりそうだ。
画面を上半分だけ表示するようにして、片手でも操作しやすくする「簡易アクセス」は、iPhone Xでも利用できる。ただし従来はホームボタンを2回軽く押すことでオンにできたため、同じ操作法は利用できない。
iPhone Xでは、画面の下端を下方向にスワイプする方法に変更されたが、ホーム画面でやろうとすると、けっこう失敗してしまう。というのも、下スワイプだとウィジェット一覧が高確率で表示されてしまうため。個人的に、利用頻度はさらに下がりそうだ。
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