筆者は基本的にAndroidスマートフォンに、電話に用いるメインのSIMを刺して長年(といっても7年ほど)使用しているAndroidユーザーだ。そんな筆者だが、最近は「iPad Pro 10.5」も同時に愛用している。
iPad Pro 10.5を使い始めたのは、120Hzというハイフレームレートでの描画とApple Pencilの描画性能が合わさって最強に見えるからだ。どれくらい最強かというのはプロのイラストレーターが「Surface Pro」と合わせて比較ガチレビューをしているのでそちらを参照してほしい。
そんなiPad Pro 10.5だが、Androidのしきたりから移ってきた自分にとって戸惑うシーンもなくはない。この記事では、根っからのAndroidユーザーである筆者がiPad Pro 10.5に感じた「あれっ」というところをいくつか挙げてみる。記事内で使用しているiPad Pro 10.5のOSバージョンは全て11.0.3。
多くのAndroidのIMEや、iPhoneデフォルトのIMEではテンキーでフリック入力をする際、「サブキーがある方向にフリックして入力」が原則だ。平仮名であれば「あ」キーの左から時計回りに「←=い」「↑=う」「→=え」「↓=お」であり、入力したい文字がある方向に指をずらす。
一方で、iPadのQWERTYキーボードではメインキーの上側にサブキーが表示されているのに下へフリックしないとサブキーが入力できない。これまでの感覚と反対向きのフリックとなるため、今でこそ慣れたが初めは戸惑った。
これはiPadというよりはiOS 11全般に見られる問題なのだが、iOS 11ではコントロールセンターの背景色が半透明になっているため、壁紙の色がコントロールセンターに影響する。そしてコントロールセンターのWi-FiとBluetoothのアイコンは、接続時に青色(透過なし)、接続解除時にグレー(透過あり)となるため、壁紙に空や海など青系統を用いているとこれらが今接続しているのか、いないのか、一見して分かりにくいのだ。なお、iOS 11でのこの操作は機能のオンオフではなく、接続の一時解除であることが問題をややこしくしているといえる。
一方で機内モードアイコンは、オン時にオレンジになるほかに、Wi-FiとBluetoothに無効を示すスラッシュを付加するので、仮に壁紙がオレンジ系統であっても分かりやすい。Wi-FiとBluetoothの普段の接続解除の際にも、色のほかに何かアイコン自体の形の変化があれば分かりやすいのに、と思う。
なぜか消えないことがある。
iPhoneでもiPadでも、画面を上端から下へフリックすると通知一覧が表示される。この通知は個別に左へフリックするか、1日分ごとの区切りに表示されている右側のバッテンボタンを押し、「消去」と出たところをもう一度押すと1日分の通知を消去できる。のだが、筆者が使用しているiPad Pro 10.5では「消去」を押すともう一度バッテンボタンに戻ってしまい、通知が消えないという現象がしばしば起こる。
自分の指のタッチ位置が悪かったのかと思い、Apple Pencilを用いて慎重にボタン上を押しても同様の結果になる。何度やってもダメかと思いきや、しばらく時間を置いて再度チャレンジすると指でもペンでもきちんと消去できるので、OS側のバグではないかと思っている。
使用していて困ったり戸惑ったりしたのは以上の点だ。キーボードのフリック方向は慣れればいい話だが、コントロールセンターのアイコンと通知の消去ボタンに関しては何らか改善を望んでいる。
指摘した他は、これまで使用してきたAndroidタブレットと比べても極めて快適なタブレットだ。iPad Pro 10.5を検討しているが、Androidユーザーなので使えるかどうか心配という人の参考になれば幸いだ。
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