「LINEモバイル」でソフトバンク回線を使うメリット、MVNO業界に与える影響は?石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2018年07月07日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]

 ソフトバンクと資本・業務提携を結び、同社傘下になったLINEモバイルが、7月2日にソフトバンク回線を使ったサービスを開始した。これまで提供していたドコモ回線のサービスも継続。ドコモとソフトバンク、2つの回線から好きな方を選べる、マルチキャリアMVNOへと進化した。

 ソフトバンク回線の提供は、LINEモバイルにとって大きなリブランドだったのと同時に、ソフトバンク側の視点から見ると、7月2日からLINEモバイルが2つ目のサブブランドになったことを意味する。ここでは、改めてその発表内容を振り返りつつ、業界に与える影響を考察していきたい。

LINEモバイル ソフトバンク回線の提供を開始したLINEモバイル。900円の割引キャンペーンも展開

料金はドコモ回線から据え置き、データフリーは提供予定

 ソフトバンク回線を選べるようになったLINEモバイルだが、「シンプルであること、お客さまにとって分かりやすいこと」(LINEモバイル 嘉戸彩乃社長)を重視し、料金はドコモ回線と同一にした。MVNOからMNOからネットワークを借りる際の接続料は、ドコモよりソフトバンクの方が割高だが、ソフトバンク回線はMVNEを間に挟んでいないこともあり、値上げせずに同一料金を実現できたという。

LINEモバイル シンプルさを心掛けたという、LINEモバイルの嘉戸社長

 月1GBまで利用できる「LINEフリープラン」の場合、音声通話対応で料金は1200円(税別、以下同)。LINEに加えて、TwitterやFacebook、Instagramの通信量がカウントから除外される「コミュニケーションフリープラン」は、音声通話対応で3GB、1690円から。コミュニケーションフリープランでは、容量を3GB、5GB、7GB、10GBから選択することができる。LINE MUSICがここに加わる「MUSIC+プラン」も提供される。

LINEモバイル
LINEモバイル 料金は、ドコモ回線と同額にした。割引キャンペーンは両回線に適用される

 ただし、嘉戸氏が「間に合わなかった。間に合わせるためには何月になるという話があったとき、そこまで待つかを考え、待たないでやろうと決意した」と言うように、データフリーの提供はサービス開始に合わせることができなかった。ソフトバンクの子会社化から約3カ月と期間が短かったためだが、代わりにソフトバンク回線のみ、7月、8月の2カ月間はデータ容量を2倍にする。データ容量2倍という数値は、データフリーとして消費されている割合を考え、ユーザーが不利益を被らないよう設定されたという。

LINEモバイル データフリーの提供が間に合わなかった代わりに、ソフトバンク回線のみデータ容量が2倍になる

 一方で、データ容量を使い切ってしまったときも「(対象サービスは)ずっと速度制限なしで使い続けることができる」(嘉戸氏)というように、部分的にはデータを識別する仕組みが導入されていることがうかがえる。ソフトバンク回線でデータフリーが始まるのは2018年秋ごろの予定だが、対象となるサービスをよほどヘビーに使っているのでない限り、あまり気にする必要はないだろう。

 また、ドコモ回線とソフトバンク回線の切り替えも2018年8月末まで無料にして、7月6日からサービスを始めた。同様のサービスはmineoやBIGLOBEなどが提供しているが、料金プランやオプションなどを引き継いだまま回線を変更できるのは、マルチキャリアMVNOならではといえる。

LINEモバイル 8月末まで、ドコモとソフトバンク回線を、無料で切り替えることも可能だ
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月30日 更新
  1. 日本通信が新ブランド「blue mobile」を発表 ネオキャリアで自由な通信環境へ (2026年07月29日)
  2. 折りたたみスマホ「OPPO Find N6」を3カ月使って実感した“真価” 仕事とプライベートで大活躍 (2026年07月26日)
  3. 夏の暑さ対策グッズでよく見掛ける「ペルチェ素子」ってなんだ? 賢く使うための注意点も (2026年07月27日)
  4. 「ドコモの銀行」で何が変わる? ドコモFG廣井社長に聞く「通信×金融」の攻勢とグループ戦略 (2026年07月29日)
  5. 熊本地震の影響で通信障害が続く ドコモとKDDIはJAPANローミングを提供中、無料Wi-Fi「00000JAPAN」も開放 (2026年07月29日)
  6. 日本通信、ドコモの音声網相互接続で設備工事や接続試験が完了 「ネオキャリア」に前進 (2026年07月27日)
  7. 新しい「マイナアプリ」は8月25日から提供予定 「マイナポータル」アプリのアップデートとして (2026年07月28日)
  8. “スマホ疲れ”の若者が実践する「アテンション・デトックス」とは アプリの「離れられない設計」とどう付き合うか (2026年07月29日)
  9. モバイルバッテリーの発火不安や劣化の「見えないリスク」を解消 オウルテックが提案する新世代バッテリーの強み (2026年07月28日)
  10. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー