総務省は1月25日、ソースネクストに対し、同社が販売する翻訳デバイス「POCKETALK(ポケトーク) W」について、電波法に基づく技術基準への適合に必要な措置を取るように要請した。これを受けて、ソースネクストは同日から同デバイスに対して、技術基準に適合させるためのソフトウェア更新の配信を開始した。
総務省の要請文によると、POCKETALK WのWi-Fi(無線LAN)通信機能について、電波法が規定する技術基準(参考記事)に適合しない部分が見つかったという。具体的には、以下の2点が“不適合”だという。
1点目について、Wi-Fiの利用周波数帯自体は規格として定められているが、実際に利用できる周波数帯は、国・地域ごとに法令で規制されている。日本の場合、以下の周波数帯を利用できる。
※1 一定の条件を満たせば屋外での利用ができる
※2 屋外利用不可
※3上空を除き、特に条件なく屋外利用可
POCKETALK 2では海外では利用できるが、国内では利用できない周波数帯を使えるようにしていたものと思われる。
2点目について、技術基準適合証明(技適)では、端末が通信に利用する周波数帯も合わせて登録される。そのため証明書に記載されていない周波数帯で通信した場合、たとえ国内で利用できる周波数帯であっても電波法違反となる。
POCETALK 2では、まさしく国内で使えるけれど技適で届け出なかった周波数帯を利用していた、ということになる。
ソースネクストでは、「通信における不具合を改善」するものとして、1月25日付でソフトウェア更新の配信を開始した。Wi-Fi接続した上で、このソフトウェアを適用すると、総務省から指摘を受けた2点の問題を解消する。
「技適」の話をあらためて整理する
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