中国ディスプレイメーカーも本格参入 2019年は「折りたたみスマホ」ラッシュになる?(1/2 ページ)

» 2019年03月10日 07時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 折り曲がるディスプレイを採用した「折りたたみ(フォルダブル)スマートフォン」が相次いで発表されている。2月20日にはSamsung Electronicsが「Galaxy Fold」を、そして24日にはHuaweiが「HUAWEI Mate X」を相次いで発表。2018年11月に先行して「FlexPai」を発表したRoyole(ロヨル)に続き、公式にアナウンスされた折りたたみスマホはこれで3機種となる。

Mate X 折りたたみスマホ「HUAWEI Mate X」を発表するHuaweiのリチャード・ユーCEO

 いずれの製品も価格は日本円で10万円台半ば以上で、特にMate Xは約29万円と高価だ。それでも今後、折りたたみスマホは流行するかもしれない。2月25日から28日までスペイン・バルセロナで開催された「MWC19 Barcelona」(以下「MWC」)にはそのブームを予感させる展示がいくつか行われていた。

ディスプレイメーカーが「山折り」「谷折り」両スタイルを参考展示

 TCLはMWC19で「Alcatel(アルカテル)」「BlackBerry(ブラックベリー)」ブランドのスマホを展示していた。だが、TCLブースではそれだけではなく、折りたたみスマホのコンセプトモデルを展示。さらに同社の関連会社でディスプレイ製造を手掛ける「CSOT(チャイナスター)」もTCLブース内で折りたたみディスプレイを展示していた。

 CSOTが展示していた折りたたみディスプレイは有機EL。サイズは7.2型で、解像度が2048×1536ピクセルという仕様。ディスプレイを外側に山折りできるタイプのものと、内側に谷折りできるタイプの両方が展示されていた。

CSOTのディスプレイ(谷折り) CSOTの折りたたみディスプレイ。これはGalaxy Foldと同じ「谷折り」タイプ
CSOTのディスプレイ(山折り) 同じくCSOTの折りたたみディスプレイ。こちらはMate Xと同じ「山折り」タイプ

 両ディスプレイともに、モーターを使ってディスプレイを実際に折り曲げるデモが実施されていた。ただし、折り曲げ角度は閉じた状態でも40度程度で、完全に折りたたまれた状態は見られなかった。

 Galaxy FoldとMate Xはどちらもディスプレイを完全に折り曲げて密着させることができる。CSOTの折り曲げディスプレイは降り曲がる部分、つまりヒンジとなる部分に山折り型でR5(5ミリ)、谷折りでがR3(3ミリ)のカーブが必要。つまり、FlexPaiのようにヒンジ部分には若干のすき間ができてしまうということである。

折り曲げデモ モーターを使った折り曲げデモ。最大でもこの角度までのデモしか見られなかった

FlexPaiの折り曲げ 参考に、FlexPaiを折り曲げた様子。ヒンジ部にすき間が開いている

 TCLブースにあった折りたたみスマホのコンセプトモデル「DragonHinge」のモックアップを見ると、ヒンジ部分にすき間がある形状となっている。このすき間部分がなくなるように、今後は最小半径を限りなくゼロに近づけていくことも1つの課題だろう。

 とはいえFlexPaiも折りたたんだ状態で十分持ち運びできる大きさであることから、CSOTのこのディスプレイをそのまま採用するスマホメーカーも出てくるだろう。

 コンセプトモデルのDragonHingeという名前は、竜の体のように自由に折り曲げできるという意味だろうか。ディスプレイは内側に折りたたみ谷折りであり、裏面の片側には完全に折りたたんだ際の表示用に、もう1枚ディスプレイを備えている。製品化時期や価格などは現時点では一切決まっていないとのことだ。

DragonHinge TCLの折りたたみスマートフォンのコンセプト「DragonHinge」
DragonHinge DragonHingeは縦折りタイプ。ヒンジ部分にすき間がある
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