店舗を変えるモバイル決済

「プレミアム“キャッシュレス”フライデー」発表 経産省が決済事業者のキャンペーンを後押し:鉄腕アトムがPR

» 2019年03月13日 22時48分 公開
[田中聡,ITmedia]

 経済産業省とキャッシュレス推進協議会が3月13日、キャッシュレス決済を促進させる施策を発表した。

 第1弾の取り組みとして、3月29日のプレミアムフライデーを「プレミアム“キャッシュレス”フライデー」と位置付け、決済サービス事業者のキャンペーンを訴求していく。29日にはキックオフイベントを開催し、キャッシュレス決済を体験できるブースの展示も行う。

プレミアムキャッシュレスフライデー キャッシュレス決済を促進させるキャンペーンを発表。左が経済産業省 商務情報政策局 商務・サービスグループ 消費・流通政策課 課長の永井岳彦氏、右がキャッシュレス推進協議会 事務局長 常務理事の福田好郎氏

 29日にキャンペーンを予定している事業者社は、NTTドコモ、Origami、ソフトバンク、ティーマネー、JR東日本、PayPay、LINE Pay、リクルートライフスタイルなど27社。ブース展示やキャンペーン告知の対象となるのは、キャッシュレス推進協議会に参画している事業者に限られる。キャッシュレス推進協議会は、国内のキャッシュレス普及を目指す団体で、産官学が連携するための中立的な推進役を担う。

 キャンペーンは「PayPay」の100億円キャンペーンや「LINE Pay」のPayトク、リクルートライフスタイルの「Airペイ」0円スタートキャンペーンなど、既に各社が独自に実施しているものを指す。経済産業省とキャッシュレス推進協議会が主体となって消費者還元をするというよりは、決済事業者のキャンペーンを後押しする形となる。

【訂正:2019年3月18日12時8分 初出時に、リクルートライフスタイルのキャンペーン対象を「Airレジ」としていましたが、正しくは「Airペイ」です。おわびして訂正致します。】

 キャッシュレス推進協議会の福田好郎氏は「キャッシュレスという言葉の認知は高まってきているが、利用に至らないケースが多い。キャンペーンを一斉に行うことで、消費者に、実際に使ってみようという喚起ができる」と期待を寄せる。

プレミアムキャッシュレスフライデー
プレミアムキャッシュレスフライデー 経産省や推進協議会が主体となって還元キャンペーンを行うのではなく、各社が実施している、あるいはこれから実施するキャンペーンを後押しする形となる。写真は上がPayPay、下がd払いのキャンペーン

 キャッシュレス推進協議会の会員には、消費者向けと店舗向けの決済サービスを提供している事業者が含まれる。経済産業省の永井岳彦氏は「鶏と卵の議論だが、消費者が使っていこうという環境ができれば、お店も(キャッシュレスを)入れていこうという機運が高まる」と、両輪で訴求することを強調した。

 キャンペーンを実施するかどうかは各事業者の裁量に委ねられる。例えば、みずほ銀行は「プレミアムフライデーに合わせた企画を検討中」としているが、コイニー、スクエア、メルペイなどは同協議会の会員ながらキャンペーンは予定していない。

 第2弾の取り組みでは、4月26日のプレミアムフライデーと、ゴールデンウイークの10連休を「キャッシュレスウイーク」とし、3月29日と同様に各社のキャンペーンを訴求する。

 キャッシュレス普及施策のイメージキャラクターとして「鉄腕アトム」を起用することも発表。アトムが登場するポスターを作成し、「ゆくぞキャッシュレス!」「GO! CASHLESS 2020」というキャッチコピーを添えてPRする。ポスターは4月以降、数万枚を店舗や公共施設などに掲示する。「2020」というワードからは東京五輪、すなわち訪日外国人を意識していることも分かる。永井氏は「外国人はQRコードに親しんでいる人が多い。特に中国からの人を取り組むという意味でもコード決済は適している」と期待を寄せた。

プレミアムキャッシュレスフライデー 「未来感がある」という理由から、イメージキャラクターに鉄腕アトムを起用

 キャンペーンにまつわる費用は国家予算には入っておらず、「協議会の会費や協賛企業からの会費でまかなっている」(永井氏)とのこと。経済産業省とキャッシュレス推進協議会が原資を捻出して各社のキャンペーンを支援するような取り組みも、現時点では予定していない。これらの施策によってどれだけキャッシュレス比率を上げるかの数値目標は「持ち合わせていない」(同氏)とのこと。

 プレミアムフライデーに照準を合わせたのは、永井氏によると「プレミアムフライデーの考えである『消費喚起』と合致している」ため。

 キャッシュレス、特にコード決済は各社が積極的にキャンペーンを実施していることもあり、ユーザーや店舗は増えている。課題は、キャッシュレスになじみのない世代や、対応店舗の少ない地域での利用率をいかに上げるかだろう。

 この点について、福田氏は「地方で話を聞くと、SuicaやPASMOを持っている人は多いが購買には至っていない。キャッシュレスは怖い、使いすぎになるというイメージも残っている。推進協議会としては、できるだけ多くの人にキャッシュレスのメリットを伝えることで、正しくご理解いただきたい」と話す。各地の商工会議所でセミナーも開催しており、今後も周知活動に努めるとした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  3. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  4. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  5. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  6. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  7. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  8. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  9. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  10. 【ニトリ】599円の「マルチスタンド」 スマホやタブレットのキッチン利用も便利 (2026年10月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー