今日から始めるモバイル決済

決済機能に特化した「LINE Pay」アプリが生まれた理由4月の「Payトク」は15%還元に

» 2019年04月17日 18時20分 公開
[田中聡ITmedia]

 LINE Payが4月17日、「平成最後の超Payトク祭!!!」と称した、4月の「Payトク」キャンペーンを発表。4月18日0時から30日23時59分まで実施する。

 期間中は、LINE Payで決済をすると、最大20%の残高を6月末ごろに還元する。対象となる決済手段は、LINE Payカード、おサイフケータイ対応のAndroid向けQUICPay+、コード決済、オンライン決済、LINE Pay請求書支払い。

LINE Pay 4月の「Payトク」キャンペーン。「15%還元」がベースで、マイカラーとそのキャンペーンの合わせ技で「最大20%還元」となる

還元率はこれまでの20%から15%に

 「20%」還元になるのは、LINE Payの「マイカラー」に応じて付与されるポイント(0.5〜2%還元)、2019年7月末まで実施しているコード決済の+3%上乗せキャンペーンを併用した場合の最大値。3月までのPayトクキャンペーンはベースが20%還元で、マイカラーとの組み合わせで最大25%に還元率が上がったが、今回はベースの還元率が15%に下がった。

 これまでのPayトクも「20%還元」と案内していたので、同じ還元率だと勘違いされやすいが、これまではマイカラー+3%上乗せキャンペーンは含めておらず、今回は含めている。実際は5%下がっているので注意したい。また、3%上乗せキャンペーンはコード決済のみが対象なので、QUICPay+やLINE Payカードで支払う場合、還元率は最大17%にとどまる。

 還元金額の上限は5000円分で従来と変わらないが、還元率が下がったため、5000円の還元を受けるには、今までよりも多く使わないといけない。これまでの20%還元の場合は、2万5000円を使えばよかったが、今回は約3万3333円を使わないと5000円の還元を受けられない。

決済機能に特化した「LINE Pay」アプリ

 今回のキャンペーンに合わせ、LINE Payの決済機能に特化したアプリをリリースする。Android向けが4月17日から、iOS向けは後日提供する。LINE Payアプリとその機能は、LINE Payが4月8日から14日までTwitterで実施していた「ここがヘンだよLINEPay」で集まった声をもとに実現した。

LINE Pay 4月17日から「LINE Pay」アプリを提供。まずはAndroidから
LINE Pay Twitterで募集した「ここがヘンだよLINEPay」で集まった声も生かしてLINE Payアプリを開発した

 あえて決済専用のアプリをリリースした理由について、LINE Pay 取締役COOの長福久弘氏は「あまりキャッシュレス決済をしていない人に、コード決済という言葉自体は理解してもらったが、『どうやって使えばいいかが分からない』という声があった。決済に特化したアプリを提供することで、瞬時に決済をしてもらいたい」と話す。「LINEアプリにLINE Payが入っている強みは変わらない」(同氏)とし、これまで通り、LINEアプリからもLINE Payを利用できる。

LINE Pay LINE Payの長福氏

 ユーザーが提示したバーコードを店舗が読み取る方法と、店舗が提示したバーコードを読み取る方法どちらにも対応する。LINEアプリからコード決済をするには、「ウォレット」→「コード支払い」または「コードリーダー」を選ぶ必要があった(決済画面のショートカットは作成可能)が、LINE Payアプリでは、アプリを立ち上げるだけでバーコードとバーコードの読み取り画面が半々で表示される。ユーザーがバーコードを提示する場合も、店舗のバーコードをユーザーが読み取る場合のどちらも、アプリを起動するだけで済む。

LINE Pay LINE Payアプリを立ち上げると、すぐにバーコードと読み取りの画面が表示される
LINE Pay 上の画面から、店舗が表示したバーコードを読み取る。コード表示も読み取りも、起動直後の画面から行えるのは便利だ

 LINEアプリでの決済と同じく、LINE Payアプリで支払っても、LINE(LINEウォレット)から支払金額や獲得ポイントなどの通知が来る。さらにLINE Payアプリでは、決済時に「ラインペイ!」という決済音が鳴り、決済後にアプリ上に支払金額が表示される。ただし獲得ポイントや、これまでと同じくキャンペーンで還元される金額も表示されない。

LINE Pay 決済をすると、「ラインペイ!」という音が鳴り、レシートが表示される
LINE Payアプリで決済する様子

 LINEアプリと同様に、バーコードを表示する際にパスワード入力などのセキュリティ設定をかけられるが、30万円未満の決済なら、セキュリティ設定なしでバーコードを表示できる。不正利用のリスクが懸念されるが、長福氏は「コード決済のリスクで大きいのは、クレジットカードの情報にひも付くものが多い。LINE Payは銀行口座連携が中心なので、リスクは起こりにくい」とコメントした。

 要望が多かったという、LINE Payが使える近くの店舗を検索する機能も用意した。キャンペーンの対象店舗を探すことも可能。今後は、QUICPay+に対応した店舗も検索できるようにする予定。なお、LINE Payの加盟店は、133万箇所にまで増えた。

LINE Pay 加盟店を検索できる機能も用意
LINE Pay 検索したお店の詳細を見たり、ルート案内を表示したりもできる

 「クーポンがどこにあるのかが分かりにくい」という声も多かったため、LINE Payアプリでは、クーポンのページも用意した。配信中の「おすすめクーポン」と、ダウンロード済みの「マイクーポン」から確認できる。

LINE Pay クーポンもLINE Payアプリから確認できる
LINE PayLINE Pay 配信中の「おすすめ」(写真=左)とダウンロード済みの「マイクーポン」(写真=右)

 さらに、LINE Payアプリを利用すれば、4月のPayトクキャンペーンの還元上限額を、5000円から1万円にアップする。iOSアプリも“平成”に間に合うよう、4月中に配信される見込み。

LINE Pay LINE Payアプリから支払えば、4月のPayトクキャンペーンの還元額が最大1万円にアップする

 キャンペーンに合わせて、女優の今田美桜さんをLINE Payのアンバサダーに起用。Webムービーや店頭ポスターなどで、LINE Payのメリットを伝えていく。

LINE Pay 今田美桜さんをアンバサダーに起用

 長福氏によると、Payトクキャンペーン実施前の2018年5月と、実施後の2019年3月の比較でコード決済の利用実績が2110%伸びたという。「20%還元分の金額がLINE Payに後日入金されるので、その残高を使ってLINE Payを使うという決済のサイクルを作ることに成功した」と同氏は手応えを話す。今回は還元率がやや控えめになったが、“令和のキャンペーン”はどんな内容になるのか、期待したい。

LINE Pay Payトク効果でユーザーが急増した

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月07日 更新
  1. ヨドバシ通販は「高還元率で偽物リスク低い」──コレが“脱Amazon”した人の本音か (2025年12月06日)
  2. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  3. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  4. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  5. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. 楽天モバイルが“2025年内1000万契約”に向けて繰り出した方策とは? (2025年12月06日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  10. Amazonでガジェットを注文したら、日本で使えない“技適なし製品”が届いた 泣き寝入りしかない? (2025年07月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー