ドコモ吉澤社長を悩ます、新料金プランの“誤解”

» 2019年04月26日 21時12分 公開
[田中聡ITmedia]

 NTTドコモが6月1日に提供開始する新料金プラン「ギガホ」と「ギガライト」について、吉澤和弘社長は、誤解しているユーザーがいることを決算説明会で明かした。

ドコモ NTTドコモの吉澤和弘社長

 ギガホとギガライトいずれも、ファミリー割引のユーザーが2人だと毎月500円を、3人以上だと毎月1000円を割り引く「みんなドコモ割」が適用されるが、これが正しく伝わっていないという。

ドコモ 30GBの通信を利用できる「ギガホ」と、1GB〜7GBを段階的に利用できる「ギガライト」

 ファミリー割引は、代表回線の契約者から三親等のユーザーが対象となり、最大20回線に適用できる。だが、現行プランで提供している、パケットを家族で分け合える「シェアパック」を契約していないと、ファミリー割引の対象にならない……と誤解している人がいるという。

 「ファミリー割引はずっと前からやっているが、自分自身がファミリー割引に入っていないと勘違いしている人がいる。シェアという概念にとらわれている(人がいる)が、シェアパックに入っていなくてもOK。(正しく)理解してもらうよう、誤解を解いていかないといけない」と吉澤氏は話す。

ドコモ ファミリー割引に加入すれば、家族間の通話が無料になる。離れて暮らす家族とも組めるし、請求先を別々にすることもできる

 吉澤氏によると、ファミリー割引グループに加入しているユーザーのうち、3人以上が70%、2人以上が15%程度だという。つまり約85%がファミリー割引グループに入っている計算になる。「自分自身が(ファミリー割引に)入っているかは、電話でお問い合わせいただければすぐに分かる」と吉澤氏。新料金プランを訴求するためには、ファミリー割引の認知も広げる必要がありそうだ。

ドコモ ファミリー割引を組めば、新料金プランなら月額500〜1000円が全ての回線で割り引かれる

 ギガホとギガライトは基本料金とISP料金込みの料金だが、「基本料が掛かるんじゃないかという声もある」という。吉澤氏が「全てワンパッケージになっている」と話すように、料金体系自体もあらためて訴求する必要がありそうだ。

2000億円規模を還元する2019年度が、業績の「底」に

 新料金プランの提供に伴い、ドコモは2019年度に2000億円規模をユーザーに還元する見込み。その結果、2019年度通期の売上高は2608億円減、営業利益は1836億円減となる見込み。

ドコモ 現行プランと比較して、2〜4割の値下げとなり、2019年度は2000億円規模を還元する
ドコモ 新料金プランで値下げをすることで、営業利益は1836億円のマイナスとなる

 新料金プランでは月々サポートは提供されないため、この分が2019年度に900億円プラスになる。ただしdocomo withの月1500円を引く分の還元額が計400億円になるため、プラス額は500億円に。「料金プランの値下げだけで2500億円の還元になる」(吉澤氏)ため、ここから500億円を引いて、2000億円規模の還元になるというわけだ。そのままだと営業利益は2000億円減となるが、スマートライフ領域での増益とコスト削減によって、これを1836億円減に抑えた。

 新料金プランの導入に伴う還元額は「年間で最大4000億円規模」としているが、この規模になるまで新プランへの移行が進むのは「3〜4年先」になると吉澤氏はみる。となると、今後は減益幅がさらに広がることが懸念されるが、「減収減益となる2019年度を底にして、2020年度以降、できるだけ早期に利益回復を目指したい」(吉澤氏)という。

 その回復策について吉澤氏は、dアカウントの会員基盤をベースにした、外部サービスに送客するデジタルマーケティングでの手数料収入と、スマートライフ領域(コンテンツ、Eコマース、決済、法人ソリューションなど)や5Gでの新サービスなどを挙げる。これらの新たな施策で新料金プランの還元分を取り戻していくという。

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