スマートウォッチの難点は狭い画面。タッチやボタン類の操作も面倒ですし、表示できる情報には限りがあります。では4型の大型画面を搭載したスマートウォッチの操作性はどうでしょうか? Nubiaのスマートウォッチ「Nubia α」は今までのスマートウォッチにはない快適な操作が可能なのです。
Nubia αは4型(960×192ピクセル)の長いディスプレイを採用しています。このディスプレイはベルト部分にまで伸びており、ある程度曲げることも可能です。プロセッサは「Snapdragon Wear 2100」ですが、OSはスマートウォッチ用のWear OSではなくAndroidのカスタム版を搭載しています。
つまりスマートウォッチ用ではなくスマートフォン用アプリも動くといいます。ただし現時点ではアプリストアやファイルマネジャーがないため、アプリの追加はできない状態になっています。
通信はWi-FiとBluetoothに対応しており、スマートフォンのテザリングを活用してインターネット接続も可能です。中国ではeSIM版も発売されており、China Unicom(中国聯通)に対応しています。その他の国では2019年下半期にeSIM版が発売される予定です。
これだけ大きいディスプレイを有効活用するため、時計のフェース表示、といいますか、待受け状態ではディスプレイを3分割して上、中、下と分けて情報を表示します。上は設定、中は時計や通知、下がアプリのショートカットです。3つの画面は上下にスワイプで動くので、一番上や下の画面を時計表示にすることもできるのです。
本体サイズは47.1×35×13.8mmで厚みがあります。重量は非公開ですが腕にはめるとずっしりとします。200g弱くらいはあると思われますが、これは他のスマートウォッチにはない感覚です。Nubia αは“腕時計型スマートフォン”といえる存在なので重さがあるものだ、と自分を納得させて使う方がよさそうです。
さて、本体の操作は左右にスワイプすることで、アプリのグループごとの画面を切り替えていきます。アプリは色分けされており、左にスワイプすることで「待受け」→「緑」→「オレンジ」→「紫」→「青」と切り替わっていくのです。この色分けは中国のスマートフォンメーカーの中でも独自UI(ユーザーインタフェース)で、対応しているところがあります。それぞれに分類されるアプリは以下の通りです。
Nubia αはスクリーンショットも取れるので、待受画面から左にスワイプした各画面を並べてみました。それぞれのアプリグループは1画面に収まらないので、2枚目はスクロールしたものです(アプリの表示が一部重なります)。
Nubia αのディスプレイは広くて長いので、指先でのスワイプも楽に行えますが、もっと簡単な操作としてエアジェスチャー機能を備えています。本体左にあるセンサーが、ディスプレイの上を横切る指先や手のひらを感知するのです。例えば指でディスプレイの上を左から右に動かせば、同じ方向に表示がスワイプされて切り替わるのです。この操作は上下方向にも有効です。
個別のアプリの機能は他社のスマートウォッチと同じ。一番の特徴はカメラの搭載ではないでしょうか。500万画素ですがそれなりの写真を撮ってくれます。撮影後のサムネイル表示もできるので、気になる被写体があったらどんどん撮影しておくといいでしょう。
Nubia αにアプリが追加できれば大きい画面を生かした新しい使い方ができそうですが、現時点ではWebブラウザの搭載はなく、SNSはWeChatのみ(テストしたのは中国版)。TwitterやTikTokなどが使えれば面白い製品になりそうです。恐らく今後のアップデートでアプリストアの追加なども期待できそうですから、日々の少しずつの進化に付き合いながら使い続けるのが、Nubia αとの正しい付き合い方かもしれません。
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