店舗を変えるモバイル決済

小規模サービス業・小売業の7割以上がキャッシュレス決済を導入済み

» 2019年07月11日 19時11分 公開

 ラクーンコマースは、7月10日にキャッシュレス決済の導入に関するインターネット調査の結果を発表した。対象は同社が運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の会員小売店を含む事業者で、有効回答者数は526人。調査期間は6月10日〜6月20日。

 キャッシュレス決済を導入している事業者は7割を超え、最も多く導入されているのは「クレジットカード(VISA、MasterCard、JCB、AMEXなど)」の87%。次いで「QRコード決済(PayPay、LINEペイ、メルペイ、楽天ペイ、d払いなど)」が69%、「電子マネー(Suica、Edy、iD、QUICPay、nanaco、WAONなど)」が36%となる。

Photo
Photo

 キャッシュレス決済を導入済みの事業者のうち、70%が複数の決済方法を併用。その全てがクレジットカードを導入し、その上で他の決済方法も追加していく動きが主流になっている。一方QRコード決済のみを導入する事業者も13%おり、一連のキャンペーンなどを通して小規模事業者への普及が進んだと同社は推測する。

 キャッシュレス決済が売上全体に占める割合で最多だったのは「10%未満」で約半数。「関東圏」「都市部」で利用が集中するというような地域格差も見られず、全国的に売り上げへの影響はあまり大きくないことが分かった。

 キャッシュレス決済による売り上げ金額がそこまで大きくない、導入したものの利用者がまだ少ない状況から「特に効果は感じていない」という回答が半数を占める結果となった。しかし、売り上げ比率は低くても「販売の機会損失の減少」や「客単価の上昇」といった複数の効果を実感している事業者もいるため、今後利用者が増えればさらなる効果が期待できる、としている。

Photo
Photo

 キャッシュレス決済を導入しない理由は、取り扱う商品や事業内容から「キャッシュレス決済は必要ない」、顧客から要望がない、客層として年配の方が多くキャッシュレス決済を知らないなど「ニーズがない」ことを理由に見送る業者が多い。また、「決済手数料が高い」「初期導入コストがかかる」「手続きが煩雑」なども理由となっている。

Photo

 自由記述では、キャッシュレス決済に関して「手数料を支払うことで利益が減少するので歓迎していない」「売上金の入金サイクルによっては現金化が遅れるため資金繰りが苦しくなるのではないか」など不安視する声が多く集まった。また、ポイント還元に関しては「購買につながると期待している」との声がある一方で、「仕組みが理解できていない」「レジで混乱が起こりそう」「ポイント還元の説明をお店でするのは面倒」といった回答もある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年