一方、日本ではQRコード決済が大きな話題となっているが、Squareは現時点で非対応だ。これに対してヘンリー氏は、「Squareの基本的なスタンスは、主流の決済フォーマットに対応すること」と話す。QRコード決済は事業者も加盟店も利用者も増えてきているが、そのメインは中国のインバウンドで主流ではない、というのがヘンリー氏の認識だ。
それに比べて電子マネーはニーズが高く、Squareとしてはこうした点に注力するべく取り組んでいるという。QRコード決済への需要が今後十分高まった場合は対応していく考えだ。もっとも、QRコード決済は公式アプリでの読み取りは手数料無料で、mPOS経由での支払いを受け付けると、別途手数料が発生するサービスもある。こうした場合、クレジットカードや電子マネーはSquareで、QRコード決済はそれぞれのアプリで支払いを受け付ける、といった使い分けも考えられる。
現時点で、クレジットカード、電子マネー利用者に対してQRコード利用者の方が少ないため、こうした対応でも大きな問題にはならない。逆に言えば、問題になるほどQRコード決済が主流になったら、Squareとしても対応を余儀なくされる、ということだ。
グローバルでサービスを提供することによって多くの事業者のニーズを吸い上げ、サービスに反映することができるSquareだが、日本を含めた各国固有の事情も考慮してサービスを構築している。ヘンリー氏も「決済は各国で事情が異なる」と指摘しており、日本だけでなく豪州やカナダなどでも独自対応を実施しているそうだ。
グローバルでありながらローカルに特化する。そうしたSquareの姿勢は、決済サービスにおいて重要なポイントといえる。
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