既報の通り、KDDIと沖縄セルラー電話は10月25日、フォルダブルスマートフォン「Galaxy Fold SCV44」を発売する。“折りたためる”Dynamic AMOLED(有機EL)ディスプレイという新機軸を盛り込んだ意欲作だ。
この記事では、10月10日に行われた報道関係者向けの発表会で展示された実機の写真を用いて、筆者なりの注目点を紹介する。
閉じた状態でのSCV44の寸法は、約63(幅)×161(高さ)×15.7〜17.1(奥行き)mm。一見すると細長くて少し厚いスマホといった風情だ。
カバー部分には4.6型Super AMOLEDディスプレイがあるため、わざわざ開かなくてもスマホとしての各種操作は行える。この状態でも電話に出ることもできるし、アウトカメラやインカメラでの撮影も可能だ。
ただし、アスペクト比が21:9(720×1680ピクセル)とやや縦長なので、慣れないうちは違和感を覚えるかもれない。
ここで気になるのが、閉じた際に「すき間」が生じるかどうかという点だろう。結論からいうと端部(ベゼル部分)はピッタリくっつくのだが、ヒンジ(メインディスプレイ)の方向に行くにつれてすき間が生じてしまう。これは、構造上仕方のないことではある。
Galaxy Foldは2月にグローバル発表され、4月から順次発売される予定だった。しかし、発売直前に行われた一部メディア対象の先行レビューにおいてディスプレイ破損の報告が相次いだことから発売予定日の3日前に発売が延期された。
発売延期の決定後、サムスン電子では破損の主因となったヒンジ部の構造と画面保護レイヤー(フィルム)の貼り付け範囲を変更。9月から順次販売を開始した。
日本で発売されるSCV44もヒンジ部と画面保護レイヤーの改善がなされた。興味深いことに、このヒンジ部に刻まれるロゴが、SCV44のみ海外版と異なる。具体的には、海外モデルでは「SAMSUNG」(サムスンロゴ)が入っている部分に「Galaxy」(ブランドロゴ)が入っている。外観上、日本向けモデル(SCV44)と海外モデルを見分けられる唯一のポイントだ。
なお、SCV44では従来の日本向けのGalaxyスマホで行われてきた日本固有のハードウェアの追加(おサイフケータイ、テレビチューナーなど)が行われていない。そのため、ヒンジ部のロゴ以外に海外向けモデルとのハードウェア的な差分はほとんどない。先述のロゴの変更を除けば、従来の日本向けGalaxyスマホよりも「グローバルモデルに近い」モデルともいえる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.