NTTドコモが代理店に委託して運営する「ドコモショップ」。来店から手続き完了までに掛かる時間が長くなる傾向にあることと、FOMA(3G)とiモードのサービス終了に向けてスマートフォンへの移行が進むと見られることなど、環境の変化を踏まえて、12月から順次、サービス内容の見直しを図る。
(記事中の料金は全て税別)
現在、全国に約2300店舗あるドコモショップのうち、1043店舗が「来店予約拡大店舗」がとなっている。対象店舗は通常の店舗よりも「来店予約枠」が多めに取られており、事前予約して来店する人を優先的に案内している(参考記事)。これが、店頭での手続き時間の短縮に一定の効果を発揮しているという。
そこで、来店予約拡大店舗を2020年3月までに1500店舗まで拡大する。予約はドコモのWebサイトの他、Webに不慣れな人を想定して「ドコモインフォメーションセンター(電話窓口)」やショップへの直接電話でも受け付ける。
なお、来店予約拡大店舗における“予約なし”の当日来店は、窓口の空き状況を踏まえて案内される。できる限り、事前に予約しておくことをお勧めしたい(参考記事)。
現在、ドコモショップでは店舗ごとに端末やアプリの初期設定をサポートしているが、12月1日から全店舗でその内容を統一し、一部有料(1回当たり3000円)で提供する。
初期設定サポートでは、ドコモが販売する端末(※1)について希望者に以下のサポートを提供する。
※1 キッズケータイとルーターを除く。ドコモが販売した「iPhone」「iPad」「Nexus 5X」「Pixel」を含む
サポートは個人、法人どちらの名義でも受けることができるが、個人名義の場合はサポートを受ける段階で以下の条件を全て満たす必要がある。
サポート料金は以下の通り。有料の場合は、月々の携帯電話料金と合算請求となる。
※2 ドコモオンラインショップ、量販店など。オンラインショップの「店頭受取」を選択した場合、受け取り自体は無料だがサポートは有料となる
2020年度から小学校において「プログラミング教育」が必修化される。そのことを受けて、ドコモショップで開かれている「ドコモスマホ教室」のプログラムに「プログラミング教室」が追加される。
プログラミング教室ではドコモが参画するプログラミング教育サービス「embot」を活用。全7回のカリキュラムで展開される。1回目は「体験版」で、誰でも無料で参加できる。2回目以降は「実践編」で、1回につき3000円の受講料がかかる他、別途embotの購入が必要となる。
無料版は既に18店舗で開講済みで、2020年2月から有料版を順次開講する。2020年度中には、全国のドコモショップで受講できるようになる予定だ。
ショップだけではなく、「My docomo」や「ドコモオンラインショップ」などでのWeb手続きについても強化を進める。
ドコモオンラインショップでは、11月5日から東京23区限定で注文当日配送に対応する予定だ。
ただ、回線の解約手続きなど、現状ではWebではできない手続きもある。この点について、筆者はNTTドコモの吉澤和弘社長に質問してみた。
筆者 SNS上では「MVNOならWebでできる回線解約の手続きが、なぜMNO(大手キャリア)では来店しないとできないのか」という疑問や不満の声を見かけます。
解約を含め、来店が必要な手続きを来店せずにできるようにすれば、店頭の混雑緩和につながると思うのですが、検討していないのでしょうか。吉澤社長 手続きをどこまでWebで受け付けるのかという点は重要だと考えています。おっしゃる通り「MVNOだと(Webで)できる手続きがMNOだとできない」というものもありますし、その逆もあります。私たちの場合、中古端末などのSIMロック解除をWebでも受け付けていますが、まだできていない(Web手続きに対応していない)部分もあります。
どこまでWebで受け付けるか、その可能性は検討していきたいと思っています。
Webでできる手続きは、拡充する方向で検討しているようだ。今後に期待したい。
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