ドバイブランド? スマートウォッチが無料でもらえる謎の格安スマホを発見山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2019年11月26日 06時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
ドバイ ドバイで見かけたスマホブランド「KZEN」

 2019年10月にGITEX 2019を取材するためドバイを訪問しました。ドバイといえば世界最大級のショッピングモールがあり、中でも「ドバイモール」は家電量販店だけでも5店舗以上が店を連ねています。もちろんスマートフォンの販売も目立っていますが、ひっそりと売られていた無名メーカーの製品が気になってしまいました。

 そもそもドバイは中東の貿易拠点でもあり、大昔は世界中の携帯電話がここに集まり、そこから周辺国へ再輸出されていました。筆者の居住する香港のように、世界の最新モデルがドバイにはいち早く入荷するなんて時代が続いていたのです。筆者がドバイを訪れたのも10月6日から10日まで開催された、ドバイのIT関連展示会「GITEX 2019」取材のため。ドバイはIT製品の輸出入にも積極的です。

ドバイ ドバイで毎年開催されるIT関連展示会「GITEX」

 今ではスマートフォンのメーカーもどんどん集約され、発売時期も各国でそう変わらなくなりました。「ドバイに行けば珍しい端末に会える」なんて時代ではなくなったのです。ところがドバイモールの家電量販店を回ってみると、全く知られていないスマートフォンがいくつか販売されていました。例えばVsun、iBritというブランドの製品。Vsunは中国深センのメーカーのよう。iBritはイギリスをイメージさせる製品を展開していますが、製造元はやはり中国でしょう。

ドバイ ドバイあたりでしか見かけないようなマイナーなスマートフォン

 Vsunの製品は5型HDディスプレイに1.3GHzの4コアCPU、メモリ2GB/ストレージ16GB、1300万画素カメラと前世代的な製品。OSもAndroid 5.1。価格は249アラブディルハムで約7400円。新製品というよりも在庫品をそのまま展示しているのかもしれません。もちろん量販店を訪れる来客はみなスルー。知らないブランドの低価格品、本体デザインも昔のiPhoneっぽく今見ると古臭さしか感じられません。お店としても積極的に売ろうとしていないようです。

 ちなみにドバイモールの家電量販店は在庫処分販売を行っているところも多く、3〜4年前のスマートフォンが半額程度で売られていることもあります。これがハイエンド製品の在庫処分ならスペックもまだ使えるものでしょうが、どちらかといえばミドルレンジやエントリーモデルが処分されているため、今となっては使い道に困るものばかり。そもそも2年前のハイエンドスマートフォンが売れ残る、なんてことはありませんね。

ドバイ 在庫処分品の割安販売もよく見かける。これはレノボの3Gタブレット

 そんな無名メーカー品や在庫処分品を見ていたところ、Kzenというブランドのスマートフォンが目に入りました。279ディルハム、約8200円ということであまり期待はできそうにない製品ですが、OSはAndroid 8ということで、何とか現役で使えそう。通話程度のサブ端末として買うのもありかもしれません。プロセッサはMT6739、カメラは500万画素、ディスプレイは5.45型。スマートフォンというより携帯電話として使うレベルのものでしょうか。

ドバイ KzenのエントリーモデルはAndroid 8を搭載

 端末の展示コーナーにはスマートウォッチも置いてあります。これがよく分からない製品で、作りは安っぽく防水性能はゼロ。水がかかったら恐らくすぐに故障しそうなレベルです。Micro USB端子を隠すゴムカバーもすぐに取れてしまいそう。説明を読むと2G(GSM)の通信機能を搭載して単体でも通話できるとのこと。

 しかしバッテリーの容量もかなり小さいでしょうから、1日持つかどうか。無料といわれても、もらうのをためらってしまいます。なおロゴを頼りにネットで情報を調べたものの、該当する製品は見当たりません。深センのどこかのODM/OEMメーカーが作ったものをそのまま持ってきているのかもしれません。

 当初はお金持ちも多いドバイだけに「金ぴか仕上げの特注iPhone」でも探そうと思ってドバイモールを訪れたのですが、名もない無名メーカー品も多く売られているのでした。ドバイモールという大型ショッピングモールでこれらの製品を買う客がいるかどうかは分かりませんが、見たこともないメーカーやブランドのスマートフォンを見つける楽しさがあります。スマートフォン好きな人がドバイに行ったら、ショッピングモールの家電量販店をぜひ訪れてください。

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