2020年の第1四半期に、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤフォン、5G CPE(屋内ルーター)を発売することも明らかにした。
スマートウォッチはシルエットだけが公開されたが、Apple Watchに似たスクエアのフェースになるようだ。ワイヤレスイヤフォンもAppleの「AirPods」に似たデザインになるようだ。
5GのCPEは、QualcommのSnapdragon X55を搭載し、1000以上のデバイス接続に対応。家庭ではスマート家電のプラットフォームとなるものだ。5G CPEはエキシビションルームにも展示され、利用シーンのデモンストレーションも披露された。スマートフォンをインストールした「Brenno」というアプリで操作でき、音声でも操作できるようだ。
さらに、現在開発中のARグラスも紹介された。デバイスだけでなく、ARのゲームやサービスなどの提供も視野に入れているのこと。CEOのトニー・チェン氏がアピールした「OPPOは単なる電話メーカーではない」という発言を裏付ける発表といえよう。
このARグラスの試作機もエキシビションルームで試すことができた。装着してみると非常に軽く、長時間装着しても頭部に負担がかからない印象だった。現実世界に重ねて見える物に触れるように手を動かして、物を動かしたり、回転させたり、縮小・拡大したりでき、反応のタイムラグも気にならなかった。筆者はマイクロソフトの「HoloLens」を試したことがあるが、HoloLensに比べるとOPPOのARガラスは視野角が狭い印象。しかし、本体が軽く、操作性がシンプルなことは利点だと感じた。
主にメディア向けに開催したと思われる今回のイベントは、OPPOがスマホメーカーから、スマホをハブとしてつながる多様な機器やサービスをも提供する、総合的な企業へと成長していく決意表明だと感じられた。
OPPOは2011年にスマートフォン市場に参入し、スマホの出荷台数では世界4位になったこともある(現在は5位)メーカーだが、通信全般を手掛けるHuaweiや、いち早くスマート家電を展開したXiaomiに比べると、まだ成長の余地を広く残している状況だ。中国にはOPPOを追いかけるメーカーも多く、国内での競争も激化必至だ。本格的な5G時代の到来を機に、“中国3強”としての地位を確固たるものにしたいところだろう。
(取材協力:オッポジャパン)
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