スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2019:審査員が選ぶ「2019年を代表するスマホ」5機種(3/4 ページ)

» 2019年12月26日 07時30分 公開

房野氏:Galaxy Note10はカメラの性能が安定しておりSペンも使いやすい

・推薦機種……Galaxy Note10+、HUAWEI P30 Pro、Xperia 5、OPPO Reno A、AQUOS sense3 plus

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー 房野氏

 Galaxy Note10+はカメラを安心して使えると感じました。Sペンを久しぶりに使ってみると、サラサラと描けました。残念ながら買えなかったですが、個人的にもすごく欲しい1台です。

 P30 Proに関しては、本当は「Mate 30 Pro」を選びたかったですが、日本で発売されなかったので、P30 Proを選びました。50倍ズームで月が撮れることに感動しました。

 Xperiaに関しては、Xperia 1よりも5の方が小型で持ちやすいので選びました。2019年のXperiaはデザインも良くなりましたし、ソニーがようやくXperia 1で元気を取り戻せたので、それも含めてよかったです。

 OPPO Reno Aは、楽天モバイルの「無料サポータープログラム」で使っていますが、なかなかスゴイなと。やはりコストパフォーマンスがいい。FeliCaや防水などが使え、ゲームもサクサクと動作するので、これが当たり前になると、ミドルレンジのラインは(競争が)大変なことになるなと思いました。

 「AQUOS sense3 plus」とsense3で、どちらを選ぶべきなのか迷いましたが、私が選ぶならsense3 plusです。やはりsense3だとちょっと非力だなと思うところがあり、sense3 plusの方がsense3よりも快適に使えると思いました。ともあれ、AQUOSのミドルレンジの安定感は素晴らしいなと思いました。

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー より小型で扱いやすいことを評価する声が多かった「Xperia 5」

村元氏:OPPOはReno Aを投入して日本市場での裾野を広げられた

・推薦機種……Galaxy S10、Xperia 5、HUAWEI P30 Pro、OPPO Reno A、Pixel 4

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー 村元氏

 今回は、価格以上の価値を感じられた5機種を選びました。

 「Galaxy S10」は実際に購入して使ってみましたが、カメラのトレンドを押さえつつ、基本機能が充実しています。カメラに関しては、Huaweiやソニーと比べて失敗がない、食事や夜景も程よくキレイに撮れます。それでいながら、あのサイズ感(コンパクト)にまとまっているので、日本人のニーズにマッチすると思いました。

 Xperiaについては、Xperia 5とXperia 1のどちらを選ぶべきなのか悩みましたが、21:9の細長いディスプレイとサイズのバランスが程よいXperia 5を選びました。カメラのUIも細かい部分で改善されていました。

 P30 Proは、個人的にSIMフリー端末として出してほしかったですが、ドコモが安い値段で出してくれたので、買う価値があったと思います。

 Reno Aはコスパの高さで選びました。イメージキャラクターに指原莉乃さんを起用するなど、日本市場参入2年目にして裾野を広げられたと思います。

 「Pixel 4」は、もう少し安ければうれしかったですが、カメラが注目されました。特にズームがキレイです。他機種の望遠レンズは(標準レンズから)色味も変わることが多いですが、Pixel 4はどの倍率でもキレイに撮れました。パフォーマンスもいいのに「おれスゴイぞ」というのがないのもいいです。

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー OPPOが日本参入2年目にしていよいよ本気の一台を投入してきた「Reno A」

山根氏:1億画素カメラ搭載で5万円台の「Mi Note 10」に本気度を感じた

・推薦機種……Galaxy Fold、Xperia 1、OPPO Reno A、HUAWEI P30 Pro、Mi Note 10

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー 山根氏

 Xperia 1には「ようやく分かったか!」と言いたい。Xperia 5もありますが、1の方が画面が大きく、あえて長いディスプレイを採用してノッチをなくしました。昔のソニーのイケていた頃を感じさせる出来で、2019年のXperiaはめちゃ好きです。

 Galaxy Foldは、「使いやすい」「使いにくい」というよりも、最先端の技術を日本に出してくれたことを評価しました。製品としては100%ではないですが、革新的なものを出してくれました。これを知らない人は損をしていると言いたいほどです。

 Reno Aはあの値段で全部入り。2年目でここまでやって値段もアグレッシブで、若者を狙いに来ました。指原莉乃さんを起用したCMも、今までのメーカーにないもので、日本を本気で攻めようという意気込みを感じます。

 P30 Proは、カメラフォンとして最高です。「Mi Note 10」の実力は未知数ですが、Xiaomiの日本にかける意気込みを感じました。1億画素のカメラを搭載しながら、5万円台という価格で出せたことがミソです。最後の5機種目は、Mi Note 10かLG G8X ThinQで悩みましたが、苦渋の選択でLG G8X ThinQを外しました。

 そのLG G8X ThinQですが、アプリを2つ同時に使うマルチディスプレイの使い勝手がいいんです。Galaxy Foldでも同じことはできますが、じつはLG G8X ThinQよりもステップが多い。LG G8X ThinQならほぼワンタッチで2つのアプリを同時に起動できますし、既存のスマホにカバーというアイデアもいい。将来のLGスマホが全てこのスタイルになる可能性もあります。後はGoogleが2画面操作を標準化してくれれば……。Microsoftも「Surface Duo」を出しますが、2020年は、左右で2つのアプリを動かすことが当たり前になるのではないでしょうか。

スマートフォン・オブ・ザ・イヤー 21:9の縦長ディスプレイが特徴的で、ソニーらしいとがったコンセプトも評価された「Xperia 1」

 今回、iPhoneを入れていませんが、2019年のiPhoneにはイノベーションが感じられませんでした。「iPhoneはこなれた」と言うのは間違い。「どこか新しいんですか?」と言いたい。iPhone 11で超広角カメラを搭載しましたが、その半年前の春に、HuaweiがP30シリーズで(もっと言えば、1年前のMate 20シリーズで)超広角カメラは搭載しています。

 デザインも、「HUAWEI Mate 30」を見てしまうと……。Huaweiのスマートフォンは、デザインも美しく、新しいイノベーションを生み出そうとしていますが、iPhoneは美しくない。メカっぽさは感じますが、エロさやセクシーさが感じられず、プロダクトとして美しくない。むしろ怖さやオラオラ感がある。中年のおじさんっぽくなってしまいました。

 端末デザインに関して、昔は中国メーカーがiPhoneのマネをしていましたが、今やiPhoneはマネされなくなり、中国メーカー同士でマネをするようになったことが、今のiPhoneの評価を表しているように思えます。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年