人を撮るのは基本なのでちゃんと押さえる。まずは通常の写真モードで、広角カメラを使用。どちらがいいということはなくて、どちらもちゃんと撮れている。
続いて、背景をぼかしてくれるポートレートモードだ。
iPhone 11 Proでは1xレンズと2xレンズを選べる。Pixel 4は1xレンズを使い、約1.5xの倍率に切り替わる。まあ、iPhone 11 Proの1xと2xのちょうど中間だ。
そこでiPhone 11 Proの方は2x、Pixel 4の方は1.5xだが同じくらいの大きさで彼女が写るよう距離を調節して撮ってみた。iPhone 11 Proはボケの大きさやライティングを調節できるが、今回はデフォルトで。
陰影や色はPixel 4の方が自然かな。でもiPhone 11 Proの方が顔が明るめに出ていてポートレートっぽい感じ。iPhoneのポートレートモードは年々ちゃんと進化しているのが分かる。ただ、髪の毛のてっぺんの処理を見ると、Pixel 4の方がうまい。背景が空ということもあってか、細かい髪もちゃんと生き残っている。
自撮り時のポートレートモードも試してみよう。自撮り時はPixel 4の方が美肌処理が働いて「スマホのセルフィー」っぽい写りになる。
Pixel 4もiPhone 11 Proもポートレートモードというくらいなので、人物を撮るとき背景をぼかしてその人がきれいに見えるように……よくある言い方をすると、デジタル一眼で撮ったときのような背景ボケ効果を加える前提で作られているので、人物以外の被写体だと処理に困ることがある。
そういうとき、Pixel 4はより安全な方向に設計され、iPhone 11 Proはより積極的にボカしにくる印象だ。試しに大量に奉納された招き猫を撮ってみた。
Pixel 4よりiPhone 11 Proの方がしっかりメインの猫より後ろの猫たちがボケている。Pixel 4はそこまでボケが強くない。
人以外の被写体ではiPhone 11 Proの方がボケるのだ。でもボケが強いと失敗したときに目立つ。iPhoneがポートレートモードを搭載したときに話題になった「ストローボケ」問題をチェックしてみよう。
うん、問題ないな、と思いきや、ちょっとアングルを変えると……ストローボケ問題が発生しました。大事なのは背景だ。
もう1つ、あまりに面白かったのでつい載せちゃうことにしたんだが、面白さが伝わるようにポイントだけ切り取って並べてみたのがこちら。いちいち元画像を載せるのもアレなので、分かりやすく切り取って並べてみた。ちょっと衝撃的だ。
周りの風景が映り込んでいるせいか、くびれより上がきれいに背景に同化してしまった。
この辺はがんばって改善していただきたく思う次第。Pixel 4はその辺うまいよなあと思う。ついでに、iPhoneのポートレートモードは近距離だと使えないのも残念な点だ。
堅実なPixel 4か大胆なiPhone 11 Proか……。いずれにせよ、人物以外の被写体についても精度が上がってほしいなと思う次第である。
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