海外での通信は快適? 「楽天モバイル」の無料サポータープログラムを中国と米国で使ってみた楽天MNO本音レポート(5)(1/2 ページ)

» 2020年02月13日 11時42分 公開
[村元正剛ITmedia]

 筆者が楽天モバイル(MNO)の「無料サポータープログラム」を使い始めてから3回、海外に行く機会がありました。無料サポータープログラムは、国内・国際通話を無制限、国内・海外データ通信も無制限で利用できるプログラムです。海外での利用は「一部の国と地域」という制約があるものの、日本からの渡航が多いほとんどの国・地域が対象になっています。筆者が訪れた中国、米国も対象に入っていました。今回は、それらの渡航先での使用感をレポートします。

楽天モバイル 楽天モバイルの「無料サポータープログラム」を海外で試す

深センでは楽天SIMを挿したスマホがモバイルルーター代わりに

 2019年の11月22日〜25日と、12月9日〜12日に、2回続けて中国・深センに行く機会がありました。どちらも、香港国際空港から車で深センに入るとルートでした。つまり、香港にには数時間だけ滞在した形です。

 楽天モバイル(MNO)の国際ローミングは、フランスの通信事業者Orangeとのパートナーシップにより提供されているそうです。楽天モバイルのWebサイトには海外ローミングの対象国が掲載されています。その中には香港も中国も含まれています。

楽天モバイル 楽天モバイルのWebサイトに記載されている国際ローミングの対象国(2020年2月13日時点)

 海外ローミングを利用する方法は簡単。まず、「my楽天モバイル」というユーザーサポートページにアクセスして、「海外ローミング」をオンにする。これは、申し込み時に自動で設定されたのか、既にオンになっていました。そして到着したら、「設定」→「モバイルネットワーク」に進み、「データローミング」をオンにするだけ。無料なので、心置きなくオンにできます。

楽天モバイル楽天モバイル 「my楽天モバイル」を確認すると、「海外ローミング」と「国際通話」は既にオンになっていた(写真=左)。筆者が使っている「HUAWEI P30 lite」の場合、「設定」→「無線とネットワーク」→「モバイルネットワーク」で「データローミング」をオンにした。アクセスポイント名(APN)は、最初から設定されている「楽天(rakuten.jp)」のままでいい(写真=右)

 香港に到着して、機内モードをオフにすると、すぐにステータスバーに「Rakuten」という表示が出て、「楽天モバイル」から「香港へようこそ!」というSMSが届きました。しかし、そこには残念な文章がありました。

楽天モバイル ステータスバーに「Rakuten 4G」と表示され、すぐにデータ通信ができた。テザリングも使えた
楽天モバイル 「Net Monitor」というアプリで確認したところ、香港では900MHzの周波数帯につながっていたようだ
楽天モバイル 楽天から届いたメッセージは、渡航先では電話は使えないという文言が。なのに、海外から問い合わせる電話番号が記されているという本末転倒ぶり

 何と、海外では電話は利用できないとのこと。できないとは分かっていても、一応電話をかけてみました。しかし、英語で「通話は利用できません」といったメッセージが聞こえるのみ。日本の電話番号からの着信も試みましたが、着信できませんでした。

 中国・深センに入ると、「中国へようこそ!」というSMSが届きました。接続先が中国の通信事業者に変わったはずですが、画面上は「Rakuten」と表示されます。日本の大手キャリアの海外ローミングと同じように、中国のネット規制は掛からず、GoogleもFacebookもTwitterも利用できました。新たな設定などは必要なく、テザリングも使えました。

楽天モバイル 深センでは、1.8GHz帯、2.5GHz帯、850MHz帯など、接続するバンドが頻繁に変わる印象

 通信速度は場所や時間帯によって差が出ましたが、LTEの電波をしっかりキャッチできる場所では下り60Mbpsを超えるスピードが出たこともありました。ホテルのWi-Fiでは中国のネット規制が掛かるので、持参したMacBookや他のスマホもテザリングでネットに接続させました。楽天のSIMを挿した「HUAWEI P30 lite」がモバイルルーターとして大活躍したわけです。テザリングの追加料金は不要で、使い放題で無料。太っ腹な楽天さんに感謝したいです。

楽天モバイル ホテル内でも下り65Mbps、上り32Mbpsというスピードで利用でき、ホテルのWi-Fiにつなげるよりも快適だった
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