新型「iPad Pro」は誰に向けたモデルか 新しいカメラやトラックパッドを試す(3/3 ページ)

» 2020年03月24日 21時30分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

パフォーマンスの向上はわずか、ホームボタン搭載iPad Proユーザーが狙いか

 iPad Proは、写真や動画の編集までスムーズにできるパフォーマンスの高さが売りだった。では、新しいiPad Proはどうか。このモデルには「A12 Bionic」をベースにした「A12Z Bionic」が採用されている。2018年モデルのiPad ProはA12 BionicからGPUを強化した「A12X Bionic」が搭載されていたため、ベースは同じということになる。iPhone 11シリーズに採用される「A13 Bionic」の強化版でなかった点は、少々意外だ。

 ベースとなるプロセッサが同じなだけに、CPUのパフォーマンスは大きく変わっていないことが確認できる。以下に掲載したのは2018年モデルのiPad Proと新しいiPad ProのCPUスコアを、ベンチマークアプリの「GeekBench 5」で計測したスクリーンショット。2018年モデルがシングルコアで1116、マルチコアで4658だったのに対し、新しいiPad Proでは前者が1124、後者が4675とわずかながら数値が向上しているものの、誤差の範囲といえる。

 これに対し、同じGeekBench 5で計測したGPUのMetal Scoreは、2018年モデルが9085、新しいiPadが9685と、少々数値は上がっているようだ。GPUのコア数が増えていることなどが、この数値に影響を与えたといえる。

iPad Pro
iPad Pro 2018年モデル(11型)で測定したGeekBench 5でのスコア
iPad Pro
iPad Pro こちらは新しいiPad Proのスコア。GPUのスコアがわずかに向上している

 もっとも、この程度の差を実利用環境で分かる人はいないはずだ。ただし、A12Z Bionicは熱設計を改善しており、よりピークパフォーマンスを長く発揮できるという。この成果かもしれないが、オンラインカンファレンスのストリーミング動画を1時間以上流していたときも、本体はほとんど熱を持つことはなかった。こうした改善は、ベンチマークアプリで表れにくい点かもしれない。

 カメラを刷新し、iPadOS側の対応でよりPCライクな使い勝手を実現したiPad Proだが、2018年モデルから買い替えるかどうかは、悩ましい。5月に発売予定のMagic Keyboardも、2018年モデルに対応しているため、(背面のデザインに目をつぶって)それを待つ手もある。一方で、買い替えサイクルを踏まえると、メインターゲットは、10.5型のiPad Proや、第2世代のiPad Pro、もしくはそれ以前のiPadを使用しているユーザーだとみられる。この世代からだとパフォーマンスも大きく上っているため、買い替える価値は高そうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月11日 更新
  1. LINEの「ミュートメッセージ」有料化へ 相手のスマホを鳴らさずに送れる便利機能 (2026年08月10日)
  2. 楽天の三木谷氏がStarlinkに言及――「正直に言って……」 AST SpaceMobileは過疎地域や海上で効果発揮か (2026年08月10日)
  3. KDDIからの独り立ちを目指す楽天モバイル、ローミング交渉の現在地――両社の考えを整理 (2026年08月10日)
  4. ソニーに聞く「Xperia 1 VIII」の裏側 デザイン刷新や20万円超えの理由、物議を醸したAIカメラ新機能の真相 (2026年08月10日)
  5. 【ワークマン】1900円の「アーバンマルチストレージショルダー」 大きく開く小分けポケット搭載 (2026年08月10日)
  6. NHK受信料パトカー・消防車から徴収問題、猛反発を受け「検討を進めていく」と会長 (2026年08月07日)
  7. ハイエンドスマホ「arrows Alpha」、IIJで半額以下の3万円台に 11月4日21時59分まで【スマホお得情報】 (2026年08月10日)
  8. 楽天モバイルのローミングは「予定通り9月末に終了」 ただし「ルーラル限定で継続」の可能性も (2026年08月07日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. KDDIが値上げしても解約率が低下した理由 au、UQ mobile、povoを循環させ「脱・販促費競争」へ (2026年08月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー