後発だけど勝算は? 逆風が吹く中で新たな格安SIM「y.u mobile」が生まれた理由MVNOに聞く(3/3 ページ)

» 2020年04月10日 07時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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“1年無料”を打ち出さないと、認知拡大は難しい

―― Y.U-mobileの「Y」はヤマダ電機の「Y」だと思いますが、ヤマダ色はどのようなところにあるのでしょうか。

鹿瀬島氏 ヤマダ電機には、ゴールデンウイーク明けにLABIの5店舗ぐらいで、6月からはテックランドで扱っていただけます。店舗数は1000店舗ぐらいになり、そのうち、即日開通できるのが約500カ所になります。

―― リアルな販路として大きいということですね。

鹿瀬島氏 ありがたいですね。

―― サポートも、ヤマダ電機の店舗で受けられるのでしょうか。

鹿瀬島氏 ヤマダ電機には有料のサポートがあります。その他のところは、店舗スタッフによりけりになるので、サポートは基本的にわれわれの方でやっています。パッケージにはカスタマーセンターのフリーダイヤルを掲載していますし、スターターキットもお金をかけ、見やすい形にしました。

―― ちなみに、端末のセット販売はしないのでしょうか。

鹿瀬島氏 準備しているものがあり、複数のメーカーとお話しています。

―― キャンペーンでは、1年無料を打ち出しました。これも、かなりインパクトがある施策だと思いますが、いかがでしょうか。

鹿瀬島氏 その分われわれは、よほどもうからない限り、テレビCMはやりませんし、できません。お客さまへの販促費として見ると高いかもしれませんが、広告宣伝費と考えることもできます。未来永劫(えいごう)できるわけではありませんが、かなり後発にはることは事実なので、このぐらいやらなければ、お客さまの認知を獲得できません。それでも、まだまだなんですけどね。

―― 実際、反響はいかがですか。

鹿瀬島氏 初速としては思ったほど件数が伸びませんでしたが、いろいろなところで取り上げていただき、高評価をいただけました。比較的速度が出る、パッケージのデザインもいい、SIMピンまでついているという声をいただき、件数は伸びています。

―― 最後に、目標契約数を教えてください。

鹿瀬島氏 いったん、5年で40万契約というところまでいければと考えています。われわれの戦略として、比較サイトである程度上位を取っていきたいと考えています。そこからの流入と、オーガニックな流入で、月間8000契約程度を目標にしています。ただ、縛りも特にないので、解約されないよう、速度もサービスもどんどんアップデートしていかなければいけない。40万と言いましたが、これはあくまで最低でもという数字です。

取材を終えて:知名度をいかに上げていけるか

 MVNO市場が冷え込んでいる中の新規参入だが、料金プランはシンプルで、端末の修理保険が付帯しているなど、サービス内容は面白い。法人サービスをトラフィックの平準化に使うのは他社も同じだが、帯域増強の原資にするという方針も新しいと感じた。これらに加えて、ヤマダ電機という強力な販路を使えることを踏まえると、後発ながら、シェアを取っていける可能性はありそうだ。一方で、キャンペーンは話題になったが、知名度はまだまだ低い。サービス内容や品質を向上させ、いかに口コミを作っていけるかが、今後の課題になりそうだ。

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