Xperia 1 IIは、2019年に大幅なモデルチェンジを果たしたXperia 1の21:9縦長の有機ELディスプレイをそのまま引き継いでいる。
特に便利なのは、Android標準の2つのアプリの同時表示「マルチウィンドウ」だ。縦長画面なので、2つアプリを表示しても、それぞれを使いやすい画面サイズで見やすく操作しやすい。自宅でのスマホ利用が増えている現状、ネット動画を楽しみながらLINEやSNSを操作、ビジネスアプリを使いながらビデオ会議といった使い方が楽なのはうれしい。
操作方法だが、ホーム画面に「21:9マルチウィンドウ」アイコンを用意。ここから、好みの2つのアプリを選べ、事前に設定した2つのアプリの同時起動もできる。また、2画面操作中に境界線をタップすると「マルチウィンドウスイッチ」が表示され、それぞれの画面を横にスワイプするだけでアプリを切り替えられるのも便利だ。
動画再生は前述の通り、21:9のディスプレイにより4K HDRのシネスコサイズの映画などを全画面で楽しめる他、ソニーの映像補正の利用や、近年の4K HDR制作などの映画ならBT.2020の色域の映像を忠実に再現するクリエイターモードで快適に視聴できる。
ステレオスピーカーはXperia 1と違い、左右ともフロント配置となった。これにより、映画やゲームをより迫力ある音で楽しめる。音量や音質もスマホの小さい本体サイズとしてはかなり良好。自室のデスク周りで音楽配信サービスをBGMとしてかけっぱなしにするといった用途にも耐えられるレベルだ。
先述の通り、イヤフォンジャックがハイエンド機としてはXperia XZ1以来2年ぶりに復活した。最近のハイエンドスマホでは削られがちな機能だが、アクションや音楽リズムゲームの音を遅延なしに楽しみたい場合や、手持ちの高音質な有線イヤフォン、通話対応の有線ヘッドセットを使いたい場合、スピーカーにつなげたい時に便利だ。
音質はかなりクリアで、高音や低音を強調するといったクセがなく非常に聴きやすい。スマホのイヤフォンジャックとしてはアンプ出力にも余裕がある方で、ハイレゾ楽曲も適度な音量で聴ける。専用プレーヤーのアンプには及ばないとしても、スマホ内蔵のイヤフォンジャックとしては良心的な設計といえる。
なお、以前のXperiaやウォークマン向けに販売されていた有線のノイズキャンセリング対応イヤフォンの、ノイズキャンセリングやバイノーラル録音といった機能は利用できないので注意しよう。
この他、従来の圧縮音源の音質をハイレゾ相当に高める「DSEE Ultimate」も搭載している。Bluetooth向けのハイレゾ相当のコーデックについては、aptX HD、aptX Adaptive、LDACを利用可能だ。
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