NTTドコモは、JR東日本がJR高輪ゲートウェイ駅前の特設会場で7月16日から開催する「Takanawa Gateway Fest」で、2社共催のバーチャルコミュニケーション体験イベントとして提供する「Future Gateway~未来とつながる5G×XR~」を報道陣に公開した。
このイベントでは、「5Gが普及した未来のコミュニケーション」をコンセプトにした約5分間の映像を、Magic Leapのウェアラブルヘッドセット「Magic Leap 1」を使って楽しめる。会場のTakanawa Gateway Festには4.5GHz帯を使った5Gネットワークが構築されており、体験イベントで使われる大容量の映像は5Gでストリーミング配信される。複数人が同時にイベントを体験しても遅延なくスムーズな再生を実現するという。
Magic Leap 1は5Gネットワークに直接接続するわけではなく、5GをバックボーンにしたWi-Fiに接続するが、ドコモの5Gネットワークを活用してMagic Leap 1を体験できるイベント開催は日本初となる。
体験者がMagic Leap 1を装着すると、目の前に出現したゲートが開き、未来の高輪の街が現れる。そのゲートを通じ、フランスとタイにいる人と、3D映像を交えながらリアルタイムでコミュニケーションするという想定だ。
映像はサーバからストリーミングで配信されたものだが、さまざまなセンサーを搭載したMagic Leap 1によって、現実世界の空間を認識した3D映像が楽しめる。イベントで提供されるのはフランスとタイにいるレポーターが観光案内をするという想定の映像だが、3D映像のエッフェル塔が地面からきちんと垂直に表示されたり、三輪自動車が体験者の目の前に止まったり、ゲートの向こう側から象が出現したりする。体験者の手の動きで映像をコントロールするなど、リアルとデジタルを融合したインタラクティブな世界を体感できる。
Magic Leap 1は6月に法人やクリエイター向けに販売を開始しており(個人でも購入可能)、NTTドコモ ビジネスクリエーション部 XRビジネス推進担当部長の奥村浩之氏は「ポストスマホの端末となりえるデバイスの1つと考えており、将来的には広くコンシューマーにも届けたい」としている。
また、今回のイベントもそうだが、Magic LeapやXRの活用提案は、これまでエンターテインメント寄りだった。しかし奥村氏によると、コロナ禍によってそれに変化が出てきているという。「自宅にいながら何かをする、人を集めなくても集まっているような高度な疑似体験、遠隔コミュニケーションを提供できるのではと思っている。そういう問い合わせも非常にたくさんいただいている」そうだ。
ちなみに今回の体験イベントは大型のテント内で行われるが、新型コロナウイルス感染防止対策もしっかりなされていた。空間を広くとっているため、1度に体験できるのは最大4人。また、Magic Leap 1は使われるたびに消毒される。
Takanawa Gateway Festは7月14日から9月6日まで開催されるが、ドコモのイベントは毎日開催されているわけではない。7月16日から8月16日、9月3日から9月6日までは毎週木曜日から日曜日のみ、8月20日から8月28日までは木曜日と金曜日のみ開催される。参加費用は無料。開催日当日、イベントスペースにおいて先着で参加を受け付けるが、Takanawa Gateway Fest自体の来場には事前にWeb予約が必要となるので注意したい。
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