「F(x)tec Pro1」レビュー ポケットに収まるサイズ感、QWERTYキーは日本語入力が快適(2/3 ページ)

» 2020年08月10日 09時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

英語配列なのに日本語入力が快適な理由

 F(x)tec Pro1は、ディスプレイを開いてハードウェアQWERTYキーボードを使う。ただし、同じディスプレイを開いてハードウェアQWERTYキーボードを使うCosmo Communicatorとは使い勝手がだいぶ異なる。

 クラムシェルのようにディスプレイを「パカッ」と開くCosmo Communicatorでは、ディスプレイを閉じた状態では1.9型サブディスプレイに表示する通知の確認にとどまる。しかし、F(x)tec Pro1はディスプレイを「シュルン」とスライドする機構を採用しているので、キーボードを収納したスタイルでもメインディスプレイが外側にあって、通常のスマートフォンと同様に使える。「タッチ操作が主/キーボードが従」「タッチ操作は従/キーボードが主」とユーザーの使い方や利用目的、主に使用する場面などに応じて、幅広く適用できるのがF(x)tec Pro1の特徴といえる。

F(x)tec Pro1 ディスプレイを閉じてもディスプレイが外側を向くので通常のスマートフォンと同様に利用できる

 そのキーボードだが、本体サイズがCosmo Communicatorと比べてコンパクトなので、使い勝手は大きく異なる。キーピッチは実測で横方向に9.5mm、縦方向に6.5mm確保する。キートップサイズは横方向に8mm、縦方向に5mmでキートップ中央が頂点となるような緩やかな曲面を形成している。

F(x)tec Pro1 英語配列ながら両手持ち親指タイプでの日本語入力もかなり快適なキーボード

 キーボードを使えるような形態にするとクラムシェルスタイルになるので、本体を卓上に置いて両手を使ってタイプをしたくなる。しかし、キートップのサイズやキーピッチ、そして、タイプに要する力加減を考えると、両手を使ったタイプではなく、両手で本体を保持し、両手の親指を使うタイプが適している。

 とはいえ、実際に試してみると、本体の幅がほんのわずかに長く、両手持ち親指タイプはできるものの、本体を微妙に傾けたり手首の角度を変えたりする必要がある。ただ、クリックの感触、タイプに要する力加減、ストロークは、親指タイプでちょうどよい加減だ。しかし、クラムシェルノートPCのような両手タイプは一転して難しい。実際に試してみると、スペース的には片手あたり2本指の4本指タイプが現実的な限界だ。そして、キーを押し込むのに必要な力が両手打ちには硬すぎる。快適なキータイプをしたいと思ったら、わずかに本体が大きいと感じても、両手持ち親指タイプがベストだ。

F(x)tec Pro1 両手持ち親指タイプが十分できるサイズ

 キーレイアウトは英語配列でキートップにかな刻印もない。しかし、それでいて日本語の文章を入力すると、Unihertz TitanよりもCosmo Communicatorよりもタイプしやすい。Unihertz TitanやCosmo Communicator、そして8型以下のディスプレイを搭載した超小型PC(UMPC)も、狭いボディーにキーボードを搭載するために、ShiftキーやAltキー、CtrlキーにFnキーなどと組み合わせたショートカットで記号を入力することが多い。

 一方、F(x)tec Pro1では記号キーの多くを専用キーで用意している。特に、長音、句点、句読点を専用キーで用意しているのに加えて、標準的なキーボードとほぼ同じ場所に配置しているおかげで、日本語文章の入力が快適になっている。

 なお、日本語文章の入力で使用頻度の高いカギカッコも専用キーを用意しているが、場所が通常の右上(Pキーの右隣)から左下(Zキーの左隣)に移っているので、慣れないうちは戸惑うが、いったん慣れてしまえばショートカットでないので使いやすい。場所的にも左手の親指で押しやすいので、評価作業中でもすぐに慣れた。カーソルキーも独立しているのでカーソルポジションの指定が楽だ。

 また、主に記号キーに刻印した副次的な記号を入力する場合、通常Shiftキーとの組み合わせで有効になる。しかし、F(x)tec Pro1ではShiftキーではなく、特別に設けた「右上矢印」キーとの組み合わせで有効になる。親指タイプの場合、片側にしかないとタイプに苦労することもあるが、両側に用意しているので問題ない。

 他に、Shiftキー、Ctrlキーも両側に備えている。CrtlキーはC、X、Zキーとの組み合わせでコピー、カット、ペーストとして利用できる。カーソルキーが独立してあるので、「カーソルキーで範囲を指定してCtrl+C、Ctrl+Xでコピー、または、カット。Ctrl+Vでペースト」といったPCのテキストエディタで文章入力中によくある作業をAndroidデバイスでも簡単に使えるのは、大きなメリットだ。

 レイアウトで戸惑うのは、先ほど述べたカーソルキーの他に、Aキーの左脇にあるバックスラッシュキーだろう。どうしても「Aキーの左はCtrlキー、もしくはCapsLockキー」という認識が強いと、違和感が長く残るかもしれない。実際、評価作業において、キーボードをタイプするときに最後まで気になったところではある。

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