前モデルと比較すると、新iPad Airはさまざまな部分で第3世代のiPad Airから進化した。プロセッサは最新のA14 Bionicチップをいち早く搭載。プロセッサだけを見ると、11インチiPad Pro(第2世代)よりもハイスペックだ。
ディスプレイは、先代と各種コーティングや広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイ対応などは変わらないが、0.4型大型化。最大120Hzのリフレッシュレートとなる「ProMotionテクノロジー」には対応しないが、他はiPad Proとほぼ同等だ。
また、Apple Pencilは、先代が第1世代だったが、新iPad Airでは第2世代が使えるようになり、接続端子はLightningからUSB Type-Cに。Wi-Fi 6にも対応するなど、iPad Proと揃えてきている。
カメラはアウトカメラの画素数が先代の800万画素から1200万画素にアップ。iPad Proのデュアルレンズ、LiDARスキャナー付きには及ばないが、タブレットにそれほど高性能なアウトカメラを求めないなら十分だろう。スピーカーは、前モデルではLightning端子の脇に2つ搭載されていたが、新iPad Airでは端末の上部と下部に配置された。横向きに置いて動画を見るときに、より迫力のあるステレオサウンドを楽しめそうだ。
iPad Proに準ずるスペックを備えたことで先代のiPad Airよりは高価格になったが、iPad Proの256GBモデル同士で比較すると、Wi-Fiモデルなら1万6000円、Wi-Fi+Cellularなら1万8000円安い。同ストレージのモデルと比較するとお得な印象だが、新iPad Airは128GBモデルを選べない。新iPad Airの256GBモデルはiPad Proの128GBモデルより5000円程度安いだけなので悩ましいところだ。
新iPad Airが前モデルより大幅に進化した一方、iPadは前モデルのiPad(第7世代)からプロセッサ以外は変わっていないと言っていいくらいだ。前モデルがA10 Fusionチップだったが、今回はNeural Engineを搭載したA12 Bionicチップとなりパワフルになった。第3世代のiPad Airと同じプロセッサなので、リッチなゲームも十分快適に遊べるはずだ。本体のサイズも同じで、重量が少々重くなった程度だ。
そして、こちらも値段は前モデルと変わらない。32GBというストレージ容量は気になるが、iPadの入門用として非常に買いやすくなっている。子どもに持たせたり、WebサイトやSNSを閲覧したりするのに気軽に持てる印象だ。
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