では一通り見たところで、人物作例といきたい。この辺は3モデルとも力を入れているだけあって悪くないけど、OPPO A73が肌がほどよく滑らかになっていいかも。
AQUOS sense4は望遠カメラも持っているので望遠バージョンも。
次の課題は逆光だ。OPPO A73は逆光時でも顔が明るくなるよう、かなり頑張っている。顔は明るく、でも背景も真っ白にならないよう頑張ってHDRしているって感じだ。
続いて背景をぼかせるポートレートモード。
パッと見たところ、OPPO A73がいい感じだ。何気に右手の指先がちゃんと表現できているのはOPPOだった。
OPPO A73とAQUOS sense4はどんな被写体でも適正な距離にあれば背景ぼかしの写真を撮れたが、moto g PROは顔を検出しないと反応してくれなかった。それはちょっと残念だ。
まあ何というか、何でもかんでもキレイに撮れるってとこを要求すると7万〜10万円超のハイエンド機にはかなわないけれども、各機種の個性を踏まえれば十分使える。
どれも私が買ったiPhone 12 Pro Maxの3分の1以下の値段だし、それを思えばもうどれも優秀だ。
その中で最終的なコメントを。
派手目の見栄えのする写真を撮りたいなら、OPPO A73がいい。超広角と広角のデュアルカメラだし、肌色もしっかり明るめに滑らかに撮ってくれる(写真モードでもAI美化処理が使えるし)。その上、エクストラHDモードだと約1億画素の写真を撮ってくれる(複数枚を合成することで高解像度の写真を作っているようだ)。
ただ、動画は強くなく、フルHDの30p止まり。写真重視の人向けだ。
派手さはないけど得手不得手が少なくて、バランスよく楽しめるのがAQUOS sense4。何しろこのクラスでは珍しく、超広角から望遠までのトリプルカメラを搭載しているし、写りも写真も多くのシーンで破綻なくナチュラルに撮れる。スナップ動画も相変わらずいい。特に動画を撮りながら、ここぞというタイミングで自動的に写真も撮ってくれる「AIライブシャッター」や、自動的に約15秒のショートムービーを作ってくれる「AIライブストーリー」もなかなか楽しい。カジュアルに動画を楽しみたい人にも向いている。
moto g PROは動画に強い。
基本的な画質は悪くないのだけど、超広角カメラはアクションカム専用でマクロカメラは200万画素なので、写真を撮るときは実質シングルカメラなのが残念な点だ。でも動画は強力で、特にアクションカムモードが良い。
片手で動きながら撮れるよう、縦位置で横長の動画をってのは良いアイデアだし、電子水準器を常に出しておけるので、カメラの傾きも押さえやすいし、アクションカムというだけあって手ブレ補正もしっかりしている。
三者三様の個性を持っているので、カメラ機能を気にするなら、そこにも注目すべしである。
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