楽天モバイルの5Gをチェックするにあたり、端末はミリ波とSub-6対応のRakuten BIGとSub-6対応のPixel 5を利用している。
まず、二子玉川駅を降りて南東の商業施設二子玉川ライズ、楽天グループの拠点である高層ビル楽天クリムゾンハウスから商業施設エリアにかけてのエリアだが、屋外では基本5Gの電波を確認できた。周辺の建物の上部を見ると、数100mごとに5GのSub-6対応基地局アンテナを確認できた。
屋内外ともに、窓が見える場所ならおおむね5Gで接続でき、速度テストはダウンロードで700Mbps台だった。他に利用者がほぼいない5G通信のテストとしては、他社に見劣りしない結果といえる。移動中のネット利用も安定しており、この快適さで5G全国に展開できるなら基本的には問題なさそうな印象だ。
次に、二子玉川駅周辺を離れて、東側の上野毛駅に向かいつつ住宅街へ入っていく。端末の表示は5Gと4Gが時々切り替わり、実際に通信を開始すると4Gでの接続に変わることも多い。駅周辺と比べると5Gエリアの密度は薄いようだ。
住宅街を歩いていると、ミリ波の5G基地局アンテナが約50m間隔の電柱に細かく設置されている珍しい地域を確認できた。それも一区画ではなく、かなり広い地域に設置されている。電柱への基地局アンテナ設置は珍しくはないが、ここまで細かく設置している例はあまりない。総務省の無線局の情報を確認しても、楽天モバイルは世田谷区のSub-6が約20局に対し、ミリ波は300局以上と極端に多いことが分かる。
ただし、手持ちのRakuten BIGで5Gに接続できるエリアは少なく、全ては稼働していないようだ。実証実験向けと思われるが、ホームルーター市場への参入目的にも見える興味深い内容だ。
5Gの実際のテストに関しては、整備されている部分に関しては高速に接続できたが、楽天の5G対応スマートフォンが増えるとともに、春以降のエリア拡大を待ってから改めて検証する必要がありそうだ。
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