―― UN-LIMIT VIでは、20GB以下が1980円になります。こちらは、ahamoやpovo、SoftBank on LINEを意識した価格設定ということでしょうか。
河野氏 いろいろなところで比較される方もいるので、そういう方々にとっても十分な料金を提示したと思っています。一方で、本当に5Gの時代が来ると、そこが重要なポイントなのか? という気持ちはあります。私たちは、最初からお出ししていますが、やはり無制限が重要だと思っています。
―― ちなみに、Rakuten LinkのPC版がまだ出ていません。
河野氏 正直にお伝えすると、予定は去年(2020年)でしたが、変わってしまいました。準備が整い次第、改めてユーザーの皆さまにはお伝えしていきたいと思います。ちなみに、実際使われていかがですか。
―― 音質面は特に問題ない印象ですが、着信しないことがありました。
河野氏 そういった声が挙がっているのは確認しています。Rakuten Linkは何よりクオリティーが重要なので、きっちりした体制を組み、毎日ユーザーの声を1つ1つチェックしています。Rakuten Linkについては、一番重要なのはクオリティーの改善だと理解しているので、しっかりやっていきたいと思います。
河野氏の話を聞くと、1GBで0円という料金は、楽天のエコシステムがあるからこそできる設定であることが分かる。SPUのためだけに取りあえず契約するユーザーが増えるのも、想定の上で投入しているようだ。確かに、全く利用しないユーザーがいても、ポイント目当てに楽天市場を使えば、グループ全体ではプラスになる。むしろ、通信のキャパシティーを圧迫しない分、優良顧客ともいえるかもしれない。
一方で、楽天モバイル単体で利益を出していくには、やはりある程度、通信を使ってもらう必要がある。データ通信が無制限のプランが2980円と安いのは、同社の武器で、5G時代にもフィットしている。ただしそれは、エリアが十分広く、通信速度がしっかり出ていることが前提。4Gは急ピッチで人口カバー率を伸ばしているが、それに加え、5Gのエリア拡大も急務といえそうだ。
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