プロセッサはSnapdragon 690(最大2.0GHz)で、メインメモリは4GB、内蔵ストレージは64GB。Snapdragon 690は、6シリーズ初の5G向けチップで、8シリーズや7シリーズと比べるとスペックは低い。ゆえにパフォーマンスが気になるところだが、実際に使ってみると、ストレスを感じるほど悪くはない。Snagdoragon 865などを搭載するハイスペックモデルのような軽快さはないが、Snaodragon 765Gなど7シリーズとは大差がない印象。基本的な操作はもちろん、動画やゲームも問題なく楽しめると考えていいだろう。
特筆すべきは電池持ちのよさ。AQUOS sense5Gは、比較的コンパクトな端末ながら4570mAhのバッテリーを内蔵している。IGZOディスプレイによる省電力効果もあってか、どちらかといえばヘビーユーザーの筆者でも電池は2日ほど持続した。5G端末は4G端末より電池消耗が多く、リッチコンテンツの利用も多くなってくるだろう。2〜3年使い続けるとしても、このバッテリー容量は頼もしい。
アウトカメラは3眼で、標準(約1200万画素/F2.0)+超広角(約1200万画素/F2.4)+望遠(約800万画素/F2.4)という構成だ。望遠は超広角に対して約2.9倍の光学ズームレンジとなっている。ミドルレンジ以下のスマホでは3眼といっても、その1つが深度センサーであることが多いが、AQUOS sense5Gは幅広い画角をカバーし、使い勝手はいい。
AIによる被写体・シーン認識にも対応し、撮影画面でワンタッチでオン・オフができる。オンにして撮ると、不自然にならない程度に鮮やかな色で写る。好みにもよるだろうが、常時オンにして撮ることを推奨したい。1世代前のAQUOS sense3までは夜景が苦手な印象があったのだが、それも改善されたようだ。
他社モデルに対する優位性となりそうなのは、動画を楽しく撮れる2つの機能。「AIライブシャッター」は、動画撮影中にAIがシャッターチャンスを認識して、自動で静止画を記録してくれる機能だ。愛犬が遊ぶ様子を撮影してみたところ、カメラが愛犬の両眼を捉えたり、動きに変化があったりしたときにシャッターが切られた。動画と写真のどちらも撮りたいときに重宝し、手動では撮り逃しそうな画面も撮ってくれるのが楽しい。
もう1つは「AIライブストーリー」。初期設定でオンになっており、ただ動画を撮るだけで、自動でハイライトシーンを切り出して15秒のショートムービーが作成される。スマホの動画は撮りっぱなしで、自分で見るだけになりがちだが、SNSに投稿したくなるようなショートムービーが勝手に作られるのだ。積極的に動画を撮りたくなること請け合いだ。なお、「AIライブストーリー」の対応解像度はフルHD(30fps)までで、4KやフルHD(60fps)での撮影時には利用できない。
スローモーションやタイムラプスも撮影可能。インカメラは800万画素で、ビューティー補正は手動でも設定できるので、自撮りを楽しみたい人も満足できるだろう。
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