ただし、日本に投入するのは、急成長しているスマートフォンではなく、ワイヤレスイヤフォンやスマートウォッチなどの周辺機器だ。日本では「IoTの製品に先頭に立ってもらってマーケットに進出し、需要を見たい」(代表取締役社長 カ・メンショウ氏)というのがその理由だ。「コロナの影響もあり、消費者が多くのつながりを求め、ヘルスケアに対しての需要が高まっている」(同)ことも、スマートフォンの周辺分野での参入を後押ししたという。
realmeは、スマートフォンメーカーとしてスタートしたが、現在は「スマートフォンとIoTという2軸で、それぞれのマーケットに進出していく」(同)戦略を取る。スマートフォンをコントローラーとして使えるワイヤレスイヤフォンやスマートウォッチ、スマートスピーカーはもちろん、スマートプラグや電動歯ブラシといったホームIoTにまで、製品群を拡大。それぞれが連携するエコシステムを作ろうとしている点は、同じ中国メーカーだとXiaomiに近いかもしれない。
日本で発売されるのは、ワイヤレスイヤフォンの「realme Buds Air Pro」「realme Buds Q」「realme Buds Wireless Pro」と、スマートウォッチの「realme watch s」、モバイルバッテリーの「realme 20000mAh Power Bank 2」の5製品。前掲の3480円で投入されるのはrealme Buds Qだが、その安さに反し、デザインはかつてエルメスなどで活躍したフランス人デザイナーのジョゼ・レヴィ氏が手掛けている。
スマートウォッチのrealme watch sも1万1800円とリーズナブルだが、血中酸素レベルを測定できたり、最大15日間駆動したりと、必要十分な機能を備える。その他の製品も、モバイルバッテリーを除けばおおむね1万円前後で手に取りやすい。OPPOのスマートウォッチやワイヤレスイヤフォンも、リーズナブルな価格を売りにしているが、コストパフォーマンスの高さは、それ以上といえそうだ。販路はネットが中心になり、AmazonやひかりTVショッピング、楽天市場で展開される。
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