ソフトバンクは「LINEMO」「Y!mobile」の2ブランドで、月額2000円台かつ通信量20GB前後のサービスを提供する。では、現在ソフトバンクやY!mobile、その他大手キャリアを契約している人でスマホ代を安くしたい人は、LINEMOとY!mobileのどちらを選ぶべきだろうか。契約上の注意点を紹介した上で、1人暮らしと家族の両方のパターンを見ていこう。
なお、記事中の価格は全て税込みとしている。
LINEMOは、オンライン申し込み専用で通信量20GB、月額2780円という安さが魅力のサービス。通信は5G対応でeSIM契約も可能。ただし、キャリアメールや留守番電話は利用できず、サポートもオンラインのみだ。端末のセット販売はないので、利用するスマホはLINEMOで動作確認のとれたスマホや市販のSIMロックフリースマホが必要になる。
特徴はLINEギガフリーで、メッセージや通話・ビデオ通話で使った通信量は消費されない。また、LINEクリエイターズスタンプが使い放題になる「LINEスタンププレミアム」(月額240円)も夏までは240ポイント還元で利用でき、夏以降は無料で利用できる。また、キャンペーンとして5分以内の通話が無料になる「準通話定額」(月額550円)が加入から1年間無料になるサービスも提供している。
Y!mobileは通信量3GB〜25GBの範囲で3プランを提供。家族割引なども含めると月額990〜4158円の価格帯で利用できる。また、キャリアメール(〜@ymobile.ne.jp)を利用できる他、全国のキャリアショップで加入や端末販売サポートも受けられる。通信は5G対応でeSIM契約も可能だ。安価ながらも大手3社に近いサービスを受けられ、スマホをあまり使わない人から、ある程度使う人までカバーできる安さと幅の広さが魅力だ。
特典として、月額508円の「Yahoo!プレミアム」を無料で利用できる。Yahoo!ショッピングやPayPayのキャンペーンでお得な還元を受けられる他、雑誌読み放題や野球中継を楽しめる。PayPayやヤフオク、ZOZOなども含めてYahoo!JAPANやPayPay経済圏での買い物が多い人にとっては魅力的だ。
ソフトバンクからLINEMO、Y!mobileへの移行にはいくつか注意点がある。
まず、ソフトバンクとLINEMO、Y!mobileの3ブランド間で家族割引のグループを作れない。家族がソフトバンクとLINEMO、Y!mobileに分散すると、ソフトバンクのままの家族は月額料金が高くなる。ドコモとahamoや、申し込み期間は限定されているがauとpovoのような家族割引の回線数の引き継ぎができないので注意が必要だ。
3ブランドとも別サービスなので、ブランドを移行すると「ソフトバンクまとめて支払い」「Y!mobileまとめて支払い」といったキャリア決済の月額課金サービスは解約される点も注意しておこう。
ソフトバンクからLINEMOやY!mobile間の移行は、オンライン手続きならMNP(モバイル番号ポータビリティ)の手続きなしに無料で申し込める。例えばLINEMOだと、申し込み中に「My SoftBank」または「My Y!mobile」のログイン画面が表示され、ログインすればすぐに移行できる。後は物理SIMの場合は自宅にSIMが送付され、指定された方法で回線を切り替えれば完了だ。
LINEMOやY!mobileで手持ちのスマホを使う場合は、各ブランドの端末動作情報の確認とSIMロック解除が必要だ。店舗に行かなくてもオンラインですぐに手続きができる。ソフトバンクから購入した古いスマホだと、VoLTE非対応などの問題で動作せず、買い換えが必要になる場合がある。
Y!mobileやLINEMOの対応機種について、iPhoneはiPhone 6s以降の動作確認が公開されている。Androidの動作確認はあまり掲載されていないが、これまでの実績や対応周波数帯からすると、多くのSIMロックフリーAndroidスマホはY!mobileはもちろん、LINEMOでも動く可能性が高い。気になるならスマホメーカーの動作確認情報もチェックしよう。
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