ソニーのフラグシップスマートフォン「Xperia 1 III」が、6月中旬以降にドコモ、au、ソフトバンクから発売される。同社のデジタル一眼カメラ「α」仕込みのカメラを搭載するという「Xperia 1 II」のコンセプトは維持しつつ、望遠カメラが焦点距離70mmと105mmに切り替え可能になり、4Kディスプレイは120Hz駆動に強化された。
そんなXperia 1 IIIの実機に触れる機会を得たので、外観の特徴を見ていこう。なお、今回触れたのはグローバル版の開発機であり、操作画面を含めたソフトウェアを見ることはできなかった。
ディスプレイサイズはXperia 1 IIの6.5型から変わらないが、Xperia 1 IIIではベゼルの幅がさらに小さくなっており、画面占有率がアップ。具体的には、Xperia 1 IIからベゼルの上部が1mm縮まり、左右は0.5mmずつ縮まっている。さらに、上下と左右でベゼル幅をそろえたことで、シンメトリー(左右対称)なデザインを実現している。ディスプレイ上部にはノッチ(切り欠き)もなく、インメラは上部の黒帯に収められている。
ディスプレイ面には、耐スクラッチ性が向上した「Corning Gorilla Glass Victus」を搭載、背面にはその1世代前の「Corning Gorilla Glass 6」を搭載している。
背面は、光沢感のあるXperia 1 IIとは打って変わり、3色ともフロストガラスを採用。つや消し加工が施されており、指紋が目立ちにくいのが特徴だ。同じパープルを並べて見ても、Xperia 1 IIとXperia 1 IIIではずいぶん印象が異なる。ちなみに、Xperia 1 IIのSIMロックフリーモデルではフロストブラックが用意されている。
背面には可変型望遠レンズを含む3つのカメラを搭載しているが、望遠レンズはペリスコープ(潜望鏡)のため小型化を図れており、Xperia 1 IIと見比べてみても、特段カメラ部分が大きくなっている印象はない。
バッテリー容量がXperia 1 IIの4000mAhから4500mAhにアップし、5Gがミリ波に対応したこともあり、重量は1 IIの約181gから188gへと重くなっているが、サイズは1 IIの約72(幅)×166(高さ)×7.9(奥行き)mmに対して、1 IIIは約71(幅)×165(高さ)×8.2(奥行き)となり、幅と高さは1mm減っている。
5Gのミリ波は「Xperia PRO」のように、360度全方位から受信するタイプではなく、アンテナ感度もXperia PROほどではないそうだが、一般的なユースケースは満たしているとのこと。Xperia 1 IIのサイズを維持しているのは、部品の小型化を含む設計努力が大きいそうだ。
5GのSub-6のみ対応するモデルについては、アンテナの受信感度を上げるためのスリットが側面に入っているが、ミリ波にも対応するモデルは、このスリットが見えなくなるよう加色処理をしている。日本で発売されるXperia 1 IIIはミリ波に対応しているので、スリットは見えなくなっている。
側面にはボリュームキー、指紋センサー一体型の電源キー、Google アシスタントキー、カメラキーを搭載している。Google アシスタントキーは文字通り、Google アシスタント専用のショートカットキーとなっており、Xperia PROのように、任意の機能を割り当てることはできない。こちらは誤操作しないよう、キーをへこませている。
グローバルモデルはデュアルSIMであることが確認できたが、3キャリアから販売されるモデルはシングルSIMとなる。
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