仕組みと機能の話ばかりになっちゃったので、最後に作例と画質の話で締めたい。取りあえず、安定のGalaxyである。発色はすごく鮮やかで、自動的にかかるHDRのレベルが年々上がっているようで、当初見られた「いかにもHDRしました」っていう不自然さも感じなくなっている。これはえらい。まずは6400万画素で撮ったお寺。
拡大して見てもディテールがかなりしっかりしているのが分かる。中央部1024×768ピクセル分を切り出してみても、これだけ撮れているのだ。
シーンによって「64MP」にするとよい。よってアドバイスが出るので素直に従ってよいと思う。
お次は超広角カメラの作例で緑と青空を。空の色も太陽近くからのグラデーションも緑もしっかりした色が出ている。
続いて3xの望遠で撮ったお地蔵様。紫の服がいい感じだったのでアップで。
料理はAIによる料理認識で撮影。ほどよく彩度があがり、ちょっと影になったところも暗くなりすぎずに鮮やかに出てくれた。
ちょっと雰囲気を変えて夜の自販機。明暗差が大きなシーンだが白トビせず背景も真っ暗になりすぎず、いい感じのHDRっぷりである。
夜景はナイトモードで撮影。白トビを抑え、暗部もつぶさず、きれいに処理されている。
最後は人物。目をつぶった瞬間を撮っちゃうと吹き出しで教えてくれる。
で、このシーンは目をつぶったカットしかないのでそうじゃない普通のシーンを。
さらにポートレートモード。
実によい写り。彼女は日陰に入っているんだけど(まぶしかったからね)顔は暗くならずいい感じの明るさに保たれているし、かといって明るいところも白トビせず、HDRのコントロールがよくできている。
インカメラは1000万画素。最初に「ナチュラル」か「明るい」かを選べる。顔を明るめに撮りたい人は「明るい」にセット。
そしてインカメラのポートレートモードで滝を背景に撮ってもらったのがこちら。
1回のシャッターで動画を含むいろんなバリエーションを撮ってくれるシングルテイクも、バージョンアップしてバリエーションが増え、より楽しくなった。

シングルテイクでは自動的に生成する画像や映像のバリエーションをセレクトできるようになった(写真=左)、シングルテイクで数秒間撮ると、このように動画も含めたさまざまなバリエーションを作ってくれるので、気に入ったものを選ぶとよい(写真=右)という感じで、もともとGalaxyの主力モデルはヒット率が高くて安心して使えたのだけど、基本的な画質がブラッシュアップしてよりよくなっている(HDRがさらに賢くなったと思う)のであった。
シーンによってはホワイトバランスがずれることもある(例えば森の中とか)など完璧ではないけど、使っていて不満に感じることはない。特に6400万画素の望遠カメラのクオリティーは前モデルより上がっていると思う。機能が増えることより、基本的な画質が上がる方がうれしい。スマートフォンのカメラとしてはトップクラスと思ってよさそうだ。
モデル:長谷川実紗
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