世界を変える5G

「razr 5G」や「moto g100」を投入 モトローラが高価格帯モデルにも注力する理由SIMロックフリースマホメーカーに聞く(3/3 ページ)

» 2021年06月09日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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2021年度は5G端末が市場に普及していく

―― 社長就任後のインタビューで、2020年度のラインアップは前年比で2倍に増やすというお話がありましたが、このペースは大体同じでしょうか。

松原氏 2021年度は、5G端末があらゆる市場に普及していくタイミングになります。そういった意味で、まずハイエンドモデルやプレミアムモデルで5Gの端末を出しました。今年後半からは、今まで出してきた4G端末のお客さまにも、5Gを要求されるフェーズに入っていきます。そういったところを見極めながら、端末を投入していきたいと思います。総機種数ではなく、柔軟に、ニーズに合ったものをタイムリーに投入していきます。

―― ということは、やはり5G比率は高くなるのでしょうか。

松原氏 ネットワークの普及度合いや、体感的に4Gより5Gの方がユーザーメリットを感じられるかどうかもあり、いろいろな要素が複雑に絡み合ってきます。一概に5Gだけが普及すると言うことはできません。注意深く市場を見ながら、必要かどうかを考えていければと思います。

―― 逆に、5G非対応なら価格面で攻めることもできたりするのでしょうか。

松原氏 一般的に、まだ4G端末の方がお求めいやすいという事実はあります。さまざまなお考えのユーザーがいますので、もうしばらくの間は、両方が併存する形になります。特にSIMフリーマーケットは、ですね。

―― razr 5Gやmoto g100が目立っていますが、ミドルレンジは今後どうされていくのでしょうか。キャリア向けもあるでしょうか。

松原氏 モトローラは、オープンにいろいろなキャリアとお話をしています。キャリア側が求めるプライスレンジも、徐々に変わってきています。そういった中で、世界のトレンドを踏まえながら、モトローラの考えや提案を、創造的にディスカッションしていければと考えています。

―― razr 5Gやg100を出し、ラインアップを拡充していることからも日本市場に注力していることは分かりますが、日本をここまで重視している理由を教えてください。

松原氏 日本の消費者の傾向として、テクノロジーに理解があり、品質に対してもきちんと見て評価していだける側面があります。ここでできれば、どの市場でもできるという気持ちはありますね。メーカーにはマゾ気質の人が多いので(笑)、チャレンジ精神でやっているところもあると思います。

取材を終えて:ローカライズをどこまで強化できるか

 ミドルレンジモデルは、確かに手に取りやすい一方で、かけられるコストが限られるため、メーカーごとの差別化の難度は高くなる。制約ゆえに、メーカーとしての色が出しづらくなるからだ。一方で、特にSIMフリー市場では、ハイエンドモデルのボリュームは小さく、簡単に投入することはできない。モトローラがラインアップを拡充している背景には、gシリーズをはじめとしたミドルレンジモデルの販売が順調に伸びていることがありそうだ。

 razr 5Gやg100のようなハイエンドモデルを投入できれば、メーカーとしてのブランド力もつけられる。ミドルレンジのボリュームと、ハイエンドモデルのブランド力は、いわば車の両輪。松原氏就任以降、その構えが急速に整いつつあることがうかがえる。ただし、XiaomiやOPPOなどの新規参入メーカーと比べ、ローカライズが遅れていることは否めない。この点を、どう解決していくのかは今後の課題と言えそうだ。

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