次々と新製品を投入するXiaomi。低価格モデル「Redmi」シリーズの圧倒的なラインアップの多さは他社を大きく上回っています。一方、メインラインである「Mi」シリーズも価格を抑えたミドルハイレンジ製品を複数そろえています。その中でも「Lite」の名前を付けた「Mi 11 Lite 5G」はグローバルで販売中のモデル。日本向けにはFeliCaを搭載するなどローカライズして登場します。
筆者の居住する香港でもMi 11 Lite 5Gはバランスの取れた5Gスマートフォンとして人気です。
Mi 11 Lite 5Gは、日本では2020年夏に発売された「Mi 10 Lite 5G」の実質的な後継機といえます。1年ぶりの新製品となりますが、海外では2020年秋に「Mi 10T Lite 5G」も出ており、Xiaomiはこの「MI XX Lite」シリーズは半年おきにモデルチェンジを行っています。Mi 11 Lite 5Gのディスプレイは6.55型(1080×2400ピクセル)。Mi 10 Lite 5Gの6.57型からわずかに小型化したものの、インカメラは1600万画素から2000万画素に上がり、さらに水滴型のノッチからパンチホールになったことで画面をより広く有効利用できます。
側面を見ると右側には電源キー兼用指紋認証センサーを搭載。Mi 10 Lite 5Gはディスプレイ埋め込み型でしたが、このあたりはコストを下げるためでしょうか。とはいえ、側面は右手で持ったときに親指で即座にタッチしやすいという利点もあります。なお、本体左側面にはキー類はありません。
Mi 10 Lite 5Gには本体上部にあった3.5mmヘッドフォン端子がMi 11 Lite 5Gでは廃止されました。本体下部はSIMスロットとUSB Type-C端子という一般的なレイアウトになっています。
背面はフラットな仕上げでカメラを左上に配置。なお、この色は「Truffle Black」。光沢感を抑えたマット仕上げで、手で触っていても指紋の跡が残りにくくなっています。
一方、明るい色合いの「Mint Green」「Citrus Yellow」は表層を半透明の素材で覆った仕上げで、Truffle Blackとは雰囲気がだいぶ異なっています。この2色も指紋の跡が残りにくいので、クリアケースを付けてこの背面を見せびらかしたくなるかもしれません。
なお、Mint GreenとCitrus Yellow仕上げをどこかで見たことあるなぁと思ったら、Redmi Note 10 Proの「Glacier Blue」と同じでした。この仕上げは他のメーカーにはなく、Xiaomiの2021年の一部モデルに採用されています。異なるモデルでも色を変えつつ同じ仕上げにするあたりはうまく作り込んでいます。
カメラは6400万画素メインと800万画素超広角、500万画素マクロの3つ。Redmi Note 10 Proは1億800万画素を搭載しますが、4Gまでの対応ですしプロセッサはMi 11 Lite 5GのSnapdragon 780Gに対してSnapdragon 732Gのため、パフォーマンスはMi 11 Lite 5Gの方が高いといえます。Mi 10 Lite 5Gと比べると、メインカメラは4800万画素からスペックアップを果たしています。
カメラのUI(ユーザーインタフェース)は画面左上をタップして細かい設定を行えます。なお6400万画素で撮影する場合は「その他」から64Mを選ぶという、Xiaomiや他社のスマートフォンによくあるUIです。
Mi 11 Lite 5Gは本体の質感が上品であり、スペックも必要十分。メインのスマートフォンとしても十分使えそうです。これから5Gを使おうと思っている人に向いた製品といえるでしょう。
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