歴代で最も買いやすい折りたたみスマホに 「Galaxy Z Fold3 5G/Z Flip3 5G」の狙い石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2021年09月11日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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ドコモへの拡大やおサイフケータイ対応もメインストリーム化の一環、ブレーク間近のフォルダブルスマートフォン

 ここまではグローバル共通の話だが、日本版ならではのトピックもある。ドコモでの販売と、おサイフケータイへの対応がそれだ。初代Galaxy Foldは、当初の発売日直前に設計上の問題が発覚し、投入が大幅に遅れた上に、生産台数も限られていたことで、日本ではau限定の発売になった。Galaxy Z Fold2 5G/Flip 5Gもauの独占販売は続いていたが、Galaxy Z Fold3 5G/Flip3 5Gはついにドコモが取り扱いを表明。Galaxy Sと同様、2キャリアで展開される。

Galaxy Z Fold3 5G 写真はドコモ版のGalaxy Z Fold3 5G。背面には、ドコモのロゴがあしらわれている

 ドコモは2000店舗のドコモショップを擁し、契約者数も国内トップ。KDDIが独占提供していたときと比べ、少なく見積もっても販売力は2倍以上に上がった格好だ。同じ端末をドコモとauの2キャリアが扱えば競争原理が働きやすくなり、これまで以上に販売にも力が入る可能性は高い。日本でも、フォルダブルスマートフォンが“飛び道具”的なカテゴリーから脱却しつつあるといえる。裏を返せば、これはユーザーにリーチしやすくなったことを意味する。

 特殊な端末のカテゴリーを抜け、通常のハイエンドモデルと同じように販売されるには、おサイフケータイへの対応も欠かせない要素だ。2020年までのGalaxy Zは、販売することを最優先していたきらいがあり、日本向けのカスタマイズは周波数対応など、最小限にとどめられていた。防水と同じだが、おサイフケータイに対応していても購入する理由にはならないが、購入の候補から外れる可能性はある。他のハイエンドモデルが、横並びで対応しているからだ。こうした機能からも、サムスンがGalaxy Z Fold3 5G/Flip3 5Gをメインストリームに押し上げたい意図がうかがえる。

Galaxy Z Fold3 5G おサイフケータイに対応し、キャッシュレス決済の各種サービスを利用できるようになった

 一般のユーザーにとってより身近な存在になったGalaxy Z Fold3 5G/Flip3 5Gだが、サムスンの狙いは当たり、先行して発売されている他の国や地域では、軒並み販売が好調だという。サムスン電子ジャパンのCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)、小林謙一氏によると、同社のお膝元の韓国では、過去最大の27万台以上を販売しているという。サムスンのシェアが高い米国でも、事前予約の台数だけでGalaxy Zシリーズの全販売台数を上回り、好スタートを切った。インドでは、2020年に発売されたGalaxy Note20 5Gの2.7倍もの予約が入ったという。

Galaxy Z Fold3 5G 調査会社の各種データも、フォルダブルスマートフォンが伸びを予想する。先行投入された国や地域での実績もよく、日本でも期待ができそうだ

 日本ではどうか。2019年10月の電気通信改正以降、ハイエンドモデルの市場規模が縮小し、今の主流は3万円台から5万円ぐらいまでのミドルレンジモデルだ。こうした端末と比べると、低価格化したとはいえ、Galaxy Z Fold3/Flip3 5Gはまだまだ高額の部類に入る。2機種とも魅力は増したが、一気に浸透するとは考えづらい。一方でここまで述べてきたように、フォルダブルだからといって気構える必要がなくなってきている。特にGalaxy Z Flip3 5Gは価格も他のハイエンドモデルに近づき、歴代で最も買いやすいフォルダブルスマートフォンに仕上がっている。プロモーション次第では、大化けする可能性も十分ありそうだ。

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