「iOS 15」では、メモアプリをより便利に活用するための「タグ」や「共同編集」関連の機能がいくつも追加されている。これらのアップデートの存在は知りつつも、まだ十分に活用できていないという人は多いことだろう。本稿では、改めて「メモ」の新機能について解説していくので、ぜひ試してほしい。
なお、本稿の検証ではiOS 15.1を搭載したiPhone 11 Proを使用した。
iOS 15では、タグによってメモを管理できる機能が追加された。メモに記入する画面にて「#」を先頭につけた状態でキーワードを入力し、改行することでキーワードがタグへ変換される。設定アプリの「メモ」画面にある「タグに自動変換」のスイッチがオンになっていれば、「#」+キーワードの直後に空白を入力しても、それをタグに変換してくれる。
今回は日本語キーボードで検証したが、「#」を入力した際には、タグの候補として直前に入力した2つのタグが表示された。筆者が検証した範囲では、キーワードの長さは関係なく、2つで固定のようだった。
また、この際に横画面にすると、4つまでタグの候補が表示された。複数タグを使い分ける際には便利なので、ぜひ覚えておきたいテクニックだ。
付加したタグを使ってメモを検索するには、フォルダ一覧画面の最下部にある「タグ」の一覧から適したものをタップしよう。すると「タグブラウザ」画面が表示される。
例えば「#itmediamobile」というタグを選択すると、筆者が原稿の下書きとして書いていた原稿や、レビュー用のメモなどが表示された。さらに2つ目の「#原稿」タグを選択することで、メモが除外されて原稿の下書きだけが表示された。このように、複数のタグを組み合わせた検索が重要だ。
ちなみに、このタグブラウザ画面でメモを作成すると、新規メモが作成された段階で、既に選択していたタグが入力された状態になる。ただし、メモの一覧に戻ろうとすると、フォルダの一覧表示画面に戻ってしまうため、タグブラウザ画面をメインに運用することはまだ難しそうだ。
フォルダ一覧の画面から、頻繁に使うタグにアクセスするための機能も用意されている。それが「カスタムスマートフォルダ」だ。タグブラウザ画面で、タグを指定しておき、右上のメニューをタップした後に「スマートフォルダを作成」を選択しよう。すると、フォルダの一覧表示画面に、選択したタグが記されたメモをまとめて表示できるフォルダが作成される。
先述した「タグブラウザ」画面を使用するには、現状フォルダ一覧画面の最下部までスクロールしなくてはいけないが、このスマートフォルダを上部に表示できるならば検索までの行程もスムーズになる。使用頻度が高いタグについては、ぜひ同機能を活用しておくといいだろう。
また、スマートフォルダを活用すれば、新規メモを起動してタグで整理するという流れがかなり実用的になる。これまでにどのくらいメモアプリを使ってきたのかにも左右されるだろうが、フォルダを選択してからメモを書くという従来の整理方法から、タグを中心とした管理に移行するのも検討したいところだ。
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