ITmedia Mobile 20周年特集

ドコモのスマートフォンを振り返る 日本最初のXperiaとGalaxyから独自モデルまでITmedia Mobile 20周年特別企画(2/4 ページ)

» 2021年12月12日 06時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

「NEXT」シリーズと「with」シリーズ

 2011年冬春モデルでは、それまでのPRIME、STYLE、SMART、PROといったシリーズを一新。スマートフォンはハイスペックで最新機能を搭載した「NEXT」、初めてでも安心して使える日本仕様の「with」という2シリーズ、フィーチャーフォンはSTYLEシリーズに一本化し、これに「ドコモ タブレット」を加え、大きく4つのシリーズで展開することになった。

 発表された25機種中、スマートフォンは15機種を占めて端末ラインアップの主力に。LTE規格のデータ通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応したスマートフォンもNEXTシリーズで登場した。富士通(現FCNT)は、ARROWSシリーズの展開をこの時期に始めている。

ドコモスマートフォン NEXTシリーズのLGエレクトロニクス製「Optimus LTE L-01D」。Xiに対応し、グローバルモデルながらワンセグとおサイフケータイも利用できた
ドコモスマートフォン 横スライドでゲームキーが現れる“プレステケータイ”「Xperia PLAY SO-01D」。「クラッシュ・バンディクー」と「みんなのGolf 2」のショートカットが用意され、無料で遊べた
ドコモスマートフォン 2012年4月には大型ディスプレイとワコムの技術を採用した静電容量式のスタイラスペン「S Pen」を内蔵した「GALAXY Note SC-05D」も発売

 初めてスマートフォンを使う人たちを意識したモデルとして、テンキー付きAndroidスマホも存在した。Androidスマートフォン登場後しばらくは、従来のフィーチャーフォンの入力操作とは大きく異なる使い勝手に違和感を覚えるユーザーも多かったことから、各キャリアともしっかり押せるテンキー付きのスマホを出した。

 ドコモからは、ディスプレイ側のボディーをスライドするとテンキーが出現する「AQUOS PHONE slider SH-02D」が登場した。ただ、タッチ操作とキー操作が融合しきれず、動作にも不安定な部分があったこと、スマホの性能が上がってタッチパネルの操作がスムーズになっていったことなどから、テンキー付きスマートフォンは短命に終わった。

ドコモスマートフォン ボディーをスライドするとテンキーが現れる「AQUOS PHONE slider SH-02D」(2011年)

 今回、ドコモのスマートフォンを振り返ってみると、初期の頃から異業界とのコラボレーションモデルが多いという印象を持った。ファッションブランドや雑誌、マンガなどとコラボレートした端末が出ている。

ドコモスマートフォン 「ジョジョの奇妙な冒険」とコラボレートした「L-06D JOJO」(2012年)。アスペクト比4:3の5型ディスプレイを備えたLGエレクトロニクス製「Optimus Vu L-06D」がベースで、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線、防水、NOTTVを備えるなど、国内メーカー端末とそん色ないスペックを備えていた。連載30周年を記念したコラボモデル「JOJO L-02K」(2018年)もあった
ドコモスマートフォン パナソニック モバイルコミュニケーションズが海外向けに展開していた「ELUGA」ブランドのスマートフォンを日本でも投入した。NEXTシリーズの「ELUGA power P-07D」(2012年)

 2012年にはシニア向けの「らくらくホン」シリーズで、初めてスマートフォンが登場した。「らくらくスマートフォン F-12D」は、押した感覚が得られる「らくらくタッチパネル」、よく使う機能を大きく表示するメニューを採用していた。Google Playは利用できなかった。

ドコモスマートフォン 「らくらくスマートフォン F-12D」。3代目の「らくらくスマートフォン3 F-06F」は原研哉氏の洗練されたデザインだった
ドコモスマートフォン キッズケータイを提供していたHuaweiが、ドコモ向けに納入した初のスマートフォンは「with」シリーズ「Ascend HW-01E」(2012年)。おサイフケータイやワンセグ、NOTTVにも対応していた。

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