使ったデータ分だけ料金を支払う段階制プランは、月によって利用するデータ量にばらつきがある人に便利だ。追加チャージをする必要もなく、無駄に多めのデータ容量のプランに入る必要もない。大手キャリアではおなじみだが、MVNOでも段階制プランが選べるようになってきた。
まず大手3キャリアでは、ドコモとauが7GBまで、ソフトバンクが3GBまでの段階制プランを提供している。いずれも7000円台前半からデータ使い放題のプランがあるので、毎月、6〜7GB程度を利用する人なら、データ使い放題のプランを選んだ方がデータを気にせず使え、コスパがいい。そういうことから大手3キャリアの段階制プランは低容量利用者向け。通常は1GB未満、多くても3〜4GB程度の利用に向いている。
MVNOでは、エキサイトモバイルが段階制プラン「Fit(フィット)プラン」を提供。回線はドコモとauから選べ、低速通信のみなら月額495円で利用できる。3GBまで880円から25GBまで3245円という価格設定は、他のMVNOの段階制プランと比べるとリーズナブル。とはいえ、3GB以上を利用するのなら同社の定額制プラン「Flat(フラット)プラン」の方が安い。
b-mobileの「990ジャストフィットSIM」は、ドコモLTE、FOMA回線、ソフトバンク4G LTE、4G、3G回線に対応。1GBまで1089円から20GBまで5269円まで、1GB刻みでプラン料金を設定する。こちらも6GB以上になると、兄弟ブランドの日本通信SIMの「合理的みんなのプラン」の方が、70分の通話料込みで月額1390円と安くなる。
IIJmioの「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」も同様に、1GBまで1298円から20GBまで5500円まで、1GB刻みでプラン料金を設定。IIJmio では定額制の「2ギガプラン」が858円(4月から850円)と、段階制プランよりもかなり安い。なお、「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」はauの4G LTE回線のみ対応。SIMサービスを利用することで、IIJmioひかり1回線につき660円が割引になる。
一方で、エキサイトモバイルの「Fitプラン」では最大5枚(追加:音声1枚月額528円)、IIJmioの「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」では最大3枚(追加:音声1枚月額440円)のSIMカードを使ってデータシェアができるので、複数端末や家族で利用する場合にはお得。なお、エキサイトモバイルの「Flatプラン」でも最大5枚のSIMカードが利用できる。
HISモバイルの「ビタッ!プラン」は、音声SIMはソフトバンク回線のみで、100MBまで月額1078円から30GBまで月額6567円。低容量はやや高めの設定ではあるが、データSIMはドコモ回線とソフトバンク回線の両方が利用でき、100MBまでは月額198円で済む。予備のサブ回線用に持っておくといいかもしれない。
相対的に段階制プランは低容量利用者向けで、MVNOで複数枚のSIMが利用できるエキサイトモバイルやIIJmioのプランなら、複数端末や家族でシェアできてお得に利用することができる。
ただし楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」は例外で、1GBまでなら0円、楽天回線エリアなら月額3278円でデータ使い放題になるので、データの利用量に関係なく、さまざまなユーザーがお得に利用できるだろう。
※この記事は2022年3月13日時点の情報です。
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