今こそ考えたい、「サブ回線」を持つ意義 オススメのサービスは?

» 2022年04月12日 10時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 日々、当たり前のようにつながっている携帯電話だが、突然通信できなくなる事態に遭遇する可能性がある。

 NTTドコモでは、この半年間で2回も通信障害が起きた。

 2021年10月14日に発生した大規模な通信障害は、ドコモが行ったタクシーの決済端末などに関するサーバの切り替え工事の事故が原因で、約100万人の回線が影響を受けた。通信障害は2022年2月1日にも発生した。運用を開始したspモードにおける「IPv6シングルスタック方式」の導入に伴うサーバ負荷増大により、ネットワークの通信を抑制するための信号が端末に発出されたことが原因で、全国の約1万8000人に影響が及んだ。

 影響を受けたユーザーは、電話をかけたりメールを送ったりすることができなかった。仕事に支障をきたした人もいただろうし、大切な家族や友人と連絡が取れなくなった人もいただろう。インターネットに接続できないから、外出先でスマホしかネットに接続する手段がなければ、そもそも何が起きているのかを調べることすらできない。

 通信障害はそう頻繁に起こるものではないが、万が一の事態に備えて、サブ回線を持っておいた方が安心だ。難しい言い方をすれば、通信の冗長性を確保する、ということになる。例えばドコモユーザーなら、auやソフトバンクの回線をサブで持っておくという具合だ。あるいは、auやソフトバンクのユーザーがドコモ回線をサブで持っておいてもいい。

 こうした対策をすることで、どちらか一方の回線で障害が起きても、もう一方の回線で現状を調べたり、連絡を取ったりすることができる。当然ながら回線分のコストがかかるといいたいところだが、幸いなことに政府の後押しや新規参入事業者などもあり、これまで家計の負担とされてきた通信費が下がりつつある。

 一方で、回線を増やすと端末も複数用意しなければならないと思われるかもしれないが、デュアルSIM対応スマートフォンを使えば1台で複数回線を所有することが可能だ。最近ではeSIM対応端末も増えている。eSIMは、SIMカードを差し替えなくても、回線事業者を切り替えたり、電話番号を書き込んだり、といったことが遠隔で行えるのが特徴で、iPhone XS以降やPixelシリーズなどが代表的なeSIM対応端末となる。

 そこでこの記事では、サブ回線に適した通信サービスを紹介する。

基本料金0円で使う分だけトッピングするpovo(2.0)

 基本料金0円のサービスでまず注目したいのがKDDIのオンライン専用プラン「povo2.0」だ。

povo rakuten iijmio povo2.0

 povo2.0は、ベースプランを契約した上で、1GB〜150GBのデータ通信、データ使い放題、通話かけ放題などのオプションをトッピングとして選択できる。

 データトッピングの料金(税込み、以下同)は次の通り。

  • 1GB/7日間:390円
  • 3GB/30日間:990円
  • 20GB/30日間:2700円
  • 60GB/90日間:6490円
  • 150GB/180日間:1万2980円
  • データ使い放題24時間/1日:330円

 トッピングを購入しなくても128kbpsの低速で利用することは可能だが、データトッピングを購入した場合、期間内に使い切れなかったデータ容量は期限を過ぎると無効となる。

 通話トッピングは、5分以内かけ放題が月額550円、通話かけ放題が月額1650円となる。よく音声通話を使う人には、こちらの通話トッピングを勧めたい。

 一見すると、無駄なく使えそうなpovo2.0だが、180日間以上、通話発信やSMS送信を利用しなかったり、トッピングの購入がなかったりすると、利用停止や契約解除になる場合があるので、注意が必要。

 とはいえ、下記のような何かしらの有料トッピングを購入すれば、自動解約を避けられる。

  • 760円/7日間のDAZN使い放題パック
  • 220円/24時間のsmash.使い放題パック

 また、他社サービスとの決定的な違いは、対象店舗で一定額の買い物をすると、それに応じたデータ容量がもらえる「ギガ活」を利用できること。日頃から実店舗で買い物をするユーザーは必見だ。

povo rakuten iijmio 対象店舗で買い物をすると、通信用データ容量(ギガ)がもらえる「ギガ活」

1回線目なら基本料金0円〜のRakuten UN-LIMIT VI

 基本料金0円は楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」も同様だが、使ったデータ容量に合わせて料金が変わるのがpovo2.0との最大の違いだ。

povo rakuten iijmio Rakuten UN-LIMIT VI
  • 1GB超〜3GB以下:月額1078円
  • 3GB超〜20GB以下:月額2178円
  • 20GB超〜データ無制限:月額3278円

 ここでいう「0円」は、ひと月あたりのデータ使用量が1GB以下の場合、1名義1回線に限られる。

 同一名義で複数回線を契約した場合、2回線目〜5回線目は0GB〜3GBまで1078円となる。申し込みの順番に関わらず、プラン利用開始日(課金開始日)が最も古い回線が1回線目になる。

 上記に加えて注意すべきは、データ無制限の対象が楽天回線エリアのみで、それ以外のパートナーエリアは5GB(海外では2GB)までは使えるものの、それ以降は最大1Mbps(海外では最大128kbps)の利用になってしまうこと。エリアの狭さもユーザーから指摘されているが、メイン回線でなければシビアに考えなくてもいいだろう。

 国内通話については、「Rakuten Link」アプリ同士だけでなく、相手が同アプリを使っていない場合であっても、基本的に何度でも無料となる。OS標準アプリを使った1回10分以内の国内通話と、国内のSMS送信が使い放題になるオプションサービス「10分(標準)通話かけ放題」(月額1100円)が選択できるのもポイントだ。

 ただし、10分を超過したりすると、30秒22円の別料金がかかる他、「0180」「0570」などから始まる他社接続サービス、一部特番「188」への通話など無料にならないものもある。

 このように意外と注意点の多いRakuten UN-LIMIT VIだが、楽天市場でのポイント還元率がアップしたり、新規契約時にポイントが付与されたりと、『持っておくだけで得をしそうな回線』でもある。

povo rakuten iijmio ポイント還元キャンペーンを上手く活用するのもアリだろう

データ通信だけで良ければIIJmioのeSIM

 サブ回線で音声通話が不要であれば、IIJ(インターネットイニシアティブ)がモバイル通信サービス「IIJmio」で提供している「ギガプラン」(eSIM版)を選ぶ手もある。

povo rakuten iijmio IIJmioギガプランeSIM版

 eSIM版の最安は2GBで440円のプラン。4月末まで実施されている「4年連続シェアNo.1記念キャンペーン」により、同プランを選択した場合は3GBとなる。容量が最も多い20GBでも月額1650円と、大手キャリアのサブブランドプランにも引けを取らない安さだ。

 さらに、同じmioIDのギガプランを契約している回線内で、データ容量をシェア(10回線まで)できる他、同じmioID(同一mioIDメンバー)のギガプラン回線にて、データ容量をプレゼント(移行)できる。

 ネットワークはドコモ網(5G/4G(LTE)/3Gの周波数)のみに対応するが、昼や夕方などの混雑時に通信速度が遅くなることが多々ある。

 サブ回線にも音声通話がどうしてもほしい……というユーザーは2GBで月額850円〜のプランを選べばよい。たくさん通話するなら「通話定額オプション」がオススメ。基本的には「みおふぉんダイアルアプリ」が必要だが、プレフィックス番号(0037-691)を先頭につけて発信すれば同アプリは不要だ。先に述べたキャンペーンにより、ギガプランを新規で申し込んだ人か既存ユーザーが、4月末までに通話定額オプションを申し込むと、オプションの月額料金を利用開始月から13カ月間410円引きになる。対象となる通話定額オプションは次の通り。

  • みおふぉんダイアル通話定額5分+:500円→90円
  • みおふぉんダイアル通話定額10分+:700円→290円
  • みおふぉんダイアルかけ放題+:1400円→990円
povo rakuten iijmio 動作確認の取れた人気機種が豊富に用意されているのもIIJmioの特徴といえる

まとめ

 各サービスの目立った特徴をまとめると、ギガ活でデータ容量をためるならpovo2.0、プラン変更の手間を省くならRakuten UN-LIMIT VI、データシェアや移行を考えるならギガプラン、といったところだろう。いざというときに備え、安価なeSIM対応サービスをうまく見極め、『サブ回線』をあらかじめ用意しておくことを勧めたい。

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