MediaTekは、5月23日に同社発のミリ波へ対応した5Gプロセッサ「Dimensity 1050」を発表した。
本製品はTSMC 6nm製造プロセスで製造された8コアCPUを用い、ミリ波とSub-6(FR1)のデュアル接続でネットワーク帯域間をシームレスに移行可能。Sub-6の3CC CAやミリ波(FR2)帯域、4CC CAに対応することでLTE+ミリ波アグリゲーションのみの場合と比較するとデータ転送速度が最大53%アップするという。
また5Gの最適化に加え、Wi-Fiの最適化とMediaTekのHyperEngine 5.0ゲーミングテクノロジーを提供。ゲームプレイの時間とパフォーマンスを向上させる低遅延接続を確保し、LPDDR5メモリとUFS 3.1ストレージでゲームのFPS(フレーム毎秒)が向上する。
最大クロック周波数2.5GHzの「Arm Cortex-A78 CPU」を2基と、グラフィックスエンジン「Arm Mali-G610」を統合。True Dual 5G SIM(5G SA+5G SA)とDualVoNR、MiraVision 760での144HzフルHD+ディスプレイにも対応する。アウトカメラとインカメラで同時ストリーミングが可能なDualHDRビデオキャプチャも備え、エンジンAIプロセッサ「APU 550」がAIカメラアクションを向上させる。2×2 MIMOのWi-Fi 6接続もサポートする。
この他に「Dimensity 930」と「Helio G99」も発表。Dimensity 930は5Gスマートフォンのデータダウンロードを高速化し、FDD+TDDの混合複信方式を採用した2CC CAで接続を維持する。120HzフルHD+ディスプレイとHDR10+ビデオに対応した「MiraVision HDR映像再生・表示機能」を搭載し、HyperEngine 3.0 Liteがゲーミング機能を強化している。Helio G99はHelio G96と比較し、より高いスループットレートと電力効率を実現した。
Dimensity 930を搭載したスマートフォンは2022年第2四半期、Dimensity 1050とHelio G99を搭載したスマートフォンは2022年第3四半期に投入となる予定。
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