激安価格で生き残りを図る、Wikoの最新スマホがヨーロッパで売っていた山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2022年07月15日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 10年くらい前まではヨーロッパの格安系スマホの代表としてAlcatel(アルカテル)と人気を二分していたWiko(ウイコウ)ですが、今では中国メーカーの猛攻に合い新製品はほとんど出していません。日本からも撤退してしまいその名前を覚えている人も少なくなっているでしょう。2022年5月のドイツ取材時に家電量販店を訪れたところ、Wikoの最新モデルを見ることができました。

Wiko Y82 Wikoのスマートフォンはまだほそぼそと展開している

 Wikoの最新モデルである「Y82」は2021年1月に発売されました。既に半年たっているにもかかわらず次の新製品が出てこないあたり、Wikoの苦しい状況が見えてきます。ちなみに2021年はバッテリー性能を売りにした「POWER U」シリーズをアピールしていたようですが、そちらも2022年は新製品が出ていません。Y82は6.1型(720×1560ピクセル)ディスプレイを搭載し、プロセッサはUNISOCのSC9863でメモリ3GB、ストレージ32GB。バッテリーは3600mAhと容量は少なく、中国メーカーの低価格機と比べるとどうしても見劣りしてしまいます。

Wiko Y82 性能はエントリークラス。スペックの低さは否めない

 価格は99.99ユーロ、約1万4000円です。4Gモデルでスペックを考えると妥当なところでしょうか。本体は樹脂製で価格相応といった出来栄え。これまでWikoのスマートフォンを使ってきたユーザーの買い替えとしてはありかもしれませんが、やはりXiaomiのRedmiなどと比べてしまうと、そちらを選ぶ消費者が多いかもしれません。

Wiko Y82 樹脂製ボディーはカジュアル感が強く、本体の厚みも9.3mmとやや厚い

 なおヘッドフォン端子を備えているのは低価格機としては当然のことでしょうか。本体を持ってみると若干角ばったデザインのため握りやすく、181gという重さも悪くはありません。ただし全体の動きは画面の高速スクロール時などに若干緩慢だったりと、エントリーモデルならではの限界を感じます。

Wiko Y82 写真はボケてしまったがヘッドフォン端子を上部に備える

 カメラは1300万画素のみという思い切った設計。フロントカメラは500万画素です。同じ価格帯のXiaomiのRedmiも同様の構成で、価格を下げることを追及するとシングルカメラになるのは仕方ないところです。

Wiko Y82 カメラ部分は今風のデザインだが、シングルカメラだ

 カメラを起動すると「写真」「動画」のみとこれまたシンプル。倍率変更もありません。エントリーモデルなら当然といったところでしょうが、このY82がWikoの最新モデルであり、おそらく現在売っている同社の製品の中で最上位の製品なのです。過去には暗所に強いカメラやディスプレイに特徴のある製品を出していましたが、もはやWikoは完全に価格だけを重視した製品を出すメーカーとなってしまいました。

 中国メーカーが次々と低価格機も出していく中で、Wikoは生き残っていけるのでしょうか? Y82を見ると、次のモデルは出てこないのではないかと心配になってしまいました。

Wiko Y82 写真と動画しかないカメラのUI

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月10日 更新
  1. NHK受信料パトカー・消防車から徴収問題、猛反発を受け「検討を進めていく」と会長 (2026年08月07日)
  2. 楽天モバイルのローミングは「予定通り9月末に終了」 ただし「ルーラル限定で継続」の可能性も (2026年08月07日)
  3. フォルダブルスマホを支える“影の主役” TCLの折りたたみディスプレイを見てきた (2026年08月09日)
  4. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  5. KDDIが値上げしても解約率が低下した理由 au、UQ mobile、povoを循環させ「脱・販促費競争」へ (2026年08月07日)
  6. ミストが出るハンディファンって涼しいの? 家電量販店でも買える「Aecooly Cold Air/Cold Air Pro」を試す (2026年08月08日)
  7. 丸洗いでき、最大33時間稼働するファン付きベストがAmazonで79%オフ (2026年08月09日)
  8. Vポイントのキャンペーンまとめ【8月8日最新版】 最大1万〜4万ポイントが当たるチャンス (2026年08月08日)
  9. ahamoの「40GB化」は値上げの布石か? 通信品質改善と料金設定で揺れるドコモの戦略 (2026年08月08日)
  10. 交通系ICカード“非対応”自動改札機の実証開始 タッチ決済やQRコード乗車の「入れない」「出られない」の解消につながるか? (2026年08月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー