「BALMUDA Phone」の“石ころ”デザインは正解だったのか? 11カ月使って分かったこと(1/2 ページ)

» 2022年10月12日 11時45分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 2021年11月16日に発売され、さまざまな意味で話題になったのがバルミューダ初のスマートフォン、「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」だ。バルミューダはそれまでキッチン家電のトースター、掃除機、扇風機を世に送り出したきたメーカーだけあって、スマートフォン市場への新規参入が注目された。

BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー BALMUDA Phone

 BALMUDA Phoneは同社が2021年8月に立ち上げを発表した、IT機器を扱う新ブランド「バルミューダ テクノロジーズ」の第1段製品となる。背面が丸みを帯びた形状で、今どきの平べったい板状のスマートフォンとはひと味違う。片手での操作を意識したためで、大画面のトレンドとは真逆を行く。

 発売から数カ月が経過したころに値下げされたが、発表当初の価格はバルミューダ販売モデルが10万4800円(税込み、以下同)、ソフトバンク販売モデルが14万3280円と高額で、SNSを中心に価格と性能のバランスを含め大きく話題になった。さらにそれから数カ月となった今、発売から約1年を迎えようとしている。

 筆者は2021年12月にSIMフリー版を購入した。購入の決め手になったのは、トレンドとは真逆を行く同社のセンスを体感して、メリットとデメリットを確かめたかったからだ。BALMUDA Phoneを数11カ月使って分かった魅力と改善してほしい点をピックアップしてみた。

持ちやすいが持ち上げにくい ボタンの位置で困る場面も

 まずはその形状から。BALMUDA Phoneでは「河原に落ちている石」を目指したという。確かに丸みを帯びた背面は一見すると手になじみそうなデザインで、実際に手にしてみても手のひらにしっかりフィットする。だが、この形状ゆえにサイドフレームはほぼなく、テーブルや床に置いて、再び持ち上げる場合に指が掛かりにくい。その反面、ベゼルが特段、薄いわけでもない。バルミューダの主張も理解できるが、ここはもう一工夫欲しかった、と発売から数カ月たった今でも感じる。

BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー 背面は丸みを帯びていて手にフィットする
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー ポケットには入るが……
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー 持ち上げにくい

 その背面上部には指紋認証センサー搭載の電源キーと4800万画素カメラを搭載する。だが、指紋センサー搭載の電源キーとカメラがそれぞれ左右に並列で配置されているせいか、初めはどちらを押せば指紋認証して、電源のオン/オフを切り替えられるのか、非常に戸惑った。使っていくうちに慣れたが、この点を妥協できるかどうかも人によって異なるだろう。

BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー 電源キーとカメラを押し間違えてしまうことが度々あった

 背面の質感はザラザラとしている。昨今のトレンドといえる磨りガラスのような質感のスマートフォンとはまた違う。

 このBALMUDA Phoneの質感について、バルミューダの寺尾玄社長は発表会で「BALMUDA Phoneは革製品のように、使えば使うほど味わい深くなるよう、特殊な仕上げを施している」と語っていた。

 ケースを取り外して、手で触ったくらいでは、指紋や皮脂が付着したかどうか分からない。鍵や洋服などからBALMUDA Phoneへの色移りを、寺尾社長は「使えば使うほど味わい深くなる」と表現したのだろう。

 ただ、スマートフォンをきれいに使いたい筆者にとって、そのコンセプトはあまり刺さらなかった。経年劣化を楽しむためだけにケースなし、保証なしで使うのは負担が大きい、と考える。

 BALMUDA Phoneは4.9型フルHD(1080×1920ピクセル)液晶ディスプレイに、800万画素インカメラを内蔵する。このディスプレイサイズだが、今となっては小さい。Webブラウジングは文字のサイズを変更できるサイトなら問題ないだろうが、YouTubeなどの動画コンテンツ視聴時には4.9型だと小さく感じるし、地図の表示領域が狭いからだ。

BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー Webブラウジングは文字のサイズを変更できるサイトなら問題ないだろう
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー YouTubeなどの動画コンテンツ視聴時には4.9型だと小さく感じる
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー 地図の表示領域は狭い

 そして、ディスプレイサイズに対して横幅がある。BALMUDA Phoneよりも横幅を抑えたiPhone 12 mini/iPhone 13 miniはBALMUDA Phoneよりも大きな5.4型のディスプレイを搭載する。BALMUDA PhoneとiPhone 12 mini/iPhone 13 miniを比べてみると、BALMUDA Phoneはサイドがラウンドしていることもあり、片手で握りやすいとはいえない。この形状ゆえに横幅も工夫してほしかったところだ。参考までに各機種のサイズと重量を記載しておく。

  • iPhone 12 mini:約64.2(幅)×131.5(高さ)×7.4(奥行き)mm、約133g
  • iPhone 13 mini:約64.2(幅)×131.5(高さ)×7.65(奥行き)mm、約140g
  • BALMUDA Phone:約69(幅)×123(高さ)×13.7(奥行き)mm、約138g
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー iPhone 13 mini(左)と、BALMUDA Phone(右)
BALMUDA Phone バルミューダ フォン レビュー
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