寺尾社長「BALMUDA Phoneはネバーギブアップで継続改善」 バルミューダ決算

» 2022年05月13日 22時38分 公開
[石井徹ITmedia]

 バルミューダ(BALMUDA)は5月13日、2022年12月期第1四半期の決算を発表した。決算説明会に登壇した寺尾玄社長は「BALMUDA Phoneは非常に厳しいスタート」だったと振り返りつつ、スマホ関連事業を継続していく決意を示した。

BALMUDA バルミューダの寺尾玄社長

 家電ベンチャーとして、こだわりの白物家電で知名度を挙げてきたバルミューダ。携帯電話市場への参入発表はちょうど1年前、2021年5月13日に開催した決算説明会で行われた。寺尾氏は当時、「スマホ市場はレッドオーシャンになっているが、その波に飛び込んで、非常に良い波乗りを見せていきたい」と、スマホ市場参入への意気込みを語っていた。

 そこから半年後、BALMUDA Phoneは2021年11月16日に正式発表された。しかし、その出だしは逆風の連続だった。

BALMUDA BALMUDA Phone 発表会での寺尾社長

 11月26日の発売当初は強気の設定で、性能比で割高な値段から、一部で批判を集める結果となった。また、目玉機能の1つとされていたカメラの「フードモード」で不具合が確認され、技適を巡る不備で約1週間販売停止となるなど、ネガティブな事象が相次いだ。

 結果として、寺尾氏が「(発売当時の)肌感覚としては、非常に厳しいスタートを切ったな」と振り返るような販売状況となった。BALMUDA Phoneの初回製造分の大半を販売するソフトバンクは、当初14万円半ばで販売していたが、2022年2月に販売価格をほぼ半額に引き下げるなど、大きな値下げを行っている。3月の商戦期には一部の家電量販店でMNP転入などを条件に「一括9800円」といった価格で販売する事例が散見されるなど、実売価格が大幅に乱高下する状況にある。

 バルミューダの直営店や直販ストアで販売されているSIMフリー版についても3月に値下げを実施しており、5月時点では7万8000円で販売されている。この値下げ以降、SIMフリー版の販売が上向きつつあるという。

BALMUDA BALMUDA Phone

 一方で、バルミューダが販売するトースターなどの白物家電は原価高などを要因とした値上げを実施しており、BALMUDA Phoneだけが値下げされた格好となる。寺尾氏はSIMフリー版を値下げした理由について「大口顧客であるキャリアさまとの価格設定とある程度連動させる必要がある」と説明している。

 ソフトバンク版のBALMUDA Phoneについては前四半期の2021年10月〜12月に当初納入分を売上計上しており、同期の携帯端末関連事業の売上高は28億4700万円となっていた。2022年第1四半期(1月〜3月)の決算においては、携帯端末関連事業セグメントの売上高は1億7700万円を計上している。

BALMUDA 2022年度第1四半期の決算資料より。携帯事業の構成比は大きくはない

「ネバーギブアップ」の精神でソフトウェアの改善

 BALMUDA Phoneはバルミューダの新ブランド「BALMUDA Technologies」の第1弾の製品とされている。バルミューダはスマートフォン以外の製品を投入する方針も示しており、BALMUDA Phone自体のモデルチェンジも行う計画があるという。

 その一方で、寺尾社長は、発売済みのBALMUDA Phoneに対しても、ソフトウェアアップデートでの継続的な改善を続けていく方針を示している。BALMUDA Phoneではこれまで、2月に時計アプリ「BALMUDA Time & Weather」のアップデートを実施、3月には計算機アプリで「BALMUDA Calculator」を更新している。また、スケジューラー(カレンダー)アプリの「BALMUDA Scheduler」については、Androidスマートフォン向けの一般公開も実施している。

 寺尾氏いわく、BALMUDA Phoneでのアップデートで改善された項目は数百項目に上るとしており、5月19日にソフトウェアのバージョン2(ビルド番号:1.200)をリリースする。アップデートの内容は、表示フォントの追加やタッチパネルの反応速度の改善、カメラのUI更新など、使い勝手を改善する内容となっている。

 寺尾氏は「まさにネバーギブアップの精神で、ソフトウェアの改善をずっと行ってきた。今この端末(BALMUDA Phone)を丁寧に丁寧に磨いていき、いかに体験価値を上げるかに注力している。これは必ずいい方向に向かう」と語り、「数年後にはBALMUDA Phoneが間違いなく主力商品になると考えている」と強調した。

BALMUDA 2022年度第1四半期の決算資料より。

 アップデートへの反響について収集する試みも強化していく方針だ。BALMUDA Phoneのユーザーに対しては今後、定期的なアンケートを実施するという。この他の評価指標としては、端末の売れ行きに加えて、Twitterでのコメントなどを漏らさずチェックすることで、効果測定を行っていると説明された。

 BALMUDA Phone専用の周辺機器についても投入を進めていく以降で、「近日中にも新たなアクセサリーをリリースする予定」と明らかにした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  2. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  3. 「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に (2026年03月09日)
  4. 自分で修理できるスマホ「Fairphone(6th Gen.)」を見てきた わずか10分で画面交換、2033年まで長期サポート (2026年03月10日)
  5. 携帯キャリアの通信9サービス、総合満足度はpovoがトップ サブブランド勢が好調 MMDが調査 (2026年03月10日)
  6. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  7. 60ms未満の音声遅延速度で端末をワイヤレス化「UGREEN USBオーディオトランスミッター」が30%オフの2309円に (2026年03月09日)
  8. Qualcommのウェアラブル新チップが「Elite」を冠する理由 最新モデム「X105」は衛星通信100Mbpsへ (2026年03月11日)
  9. 「えっ、地震?」──LINEが安否確認テスト 1日限定で 「紛らわしい」との声も (2026年03月10日)
  10. 【無印良品】ウエストポーチもになる「スリングバッグ」が3990円に値下げ中 植物由来の原料を使用 (2026年03月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年