2022年も、残りわずかとなりました。ITmedia Mobileのアクセスランキングを月単位でチェックしつつ、この年を振り返っていこうと思います。今回は4月における記事のアクセス数のトップ10を紹介します。
2022年4月1日〜2022年4月30日
4月もスマートフォン決済のキャンペーンをまとめた記事がよく読まれましたが、アクセス数のランキングにすると2位と4位です。「1位は何が取ったの?」という所ですが、NTTドコモの携帯電話(スマートフォン)の料金プランとクレジットカードをどうするか検討した記事でした。
携帯電話の「回線」と「端末」のひも付けは、法的な都合もあって弱くなりました。そのせいか、最近は大手キャリアは自社(または子会社)が発行するクレジットカードとの結び付けを強化する傾向にあります。とりわけ、年会費が有料で付帯サービスも強化される「ゴールドカード」を巡る戦い(?)は思った以上に熾烈(しれつ)な様子も伺えます。
NTTドコモは自社で「dカード」「dカードゴールド」を発行しています。あまり表立った告知はありませんが、10月以降に新規申し込みされたカードから会員番号の番号帯が変わっています。同社は「番号帯の変更によるサービス変更はない」としており、事実として主要なサービスは番号帯を問わず共通です。しかし、会員規約が“別”になっていることからも分かる通り、厳密には別のサービスで、キャッシングとショッピングリボなど、内容の異なる部分がちらほらあります。
KDDIは孫会社のauフィナンシャルサービスを通して「au PAY カード」と「au PAY ゴールドカード」を発行しています。両カードの会員数は、特にゴールドカードが登場してから結構いい感じで伸びているように見えます。年会費こそ掛かりますが、追加の付帯サービスが結構魅力的だからこそゴールドカードに人気が集まるのでしょう。
ソフトバンクは自社系列のクレジットカードを用意していませんでしたが、若干遅ればせながら孫会社のPayPayカードの「PayPayカード」を事実上の自社クレジットカードと位置付けました。そして、これまた遅ればせながら「PayPayゴールドカード」の発行を開始しました。
そして楽天モバイルは、その設立前から兄弟会社である楽天カードが発行する「楽天カード」「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」という“強い”クレジットカードが存在します。招待制ですが、ゴールドカードよりもグレードの高い「楽天ブラックカード(プラチナカード)」も用意されています。
各社は自社の通信サービスやポイントプログラムと、クレジットカードをうまく組み合わせることで新たな“囲い込み”を始めています。携帯電話の競争は、MNOの範ちゅうでは「経済圏競争」に成り代わっている感じもします。今後、どうなるのかもうちょっと注目したい所です。
ちなみに、PayPayカードと楽天カードの会社としての“ルーツ”を調べてみると、結構面白いことが分かります。興味のある人はぜひ調べてみてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.